Speak emo
辛いこともあるとは思うんですが、辛くなったらWHY@DOLLに来て!
作曲者の吉田哲人さんから「世界平和をテーマに書いて欲しい」って言われて(笑)(浦谷)
――続いて「ふたりで生きてゆければ」ですが、これもとてもリズムが立ったいい曲ですよね。
浦谷:これは2人で作詞したんですが、作曲者の吉田哲人さんから「世界平和をテーマに書いて欲しい」って言われて(笑)。
――えぇええ!
浦谷:はい(笑)。今までの作詞では、“恋愛の歌”を経験少ないながら知恵を振り絞って書いていたんですけど、今回は違って…。“世界平和”っていうとすごい壮大に聞こえますが、「平和って何だろう」と思った時に、普段の何気ない日常を維持することが一番大変で、大きな幸せよりはそういう日常の幸せを日々キープできることが“平和”なんじゃないか、っていうテーマを頂いて…。で、自分が思っている日常のことを書いてみました。この曲は1番と2番をそれぞれが担当してるんです。1番は全部私で、2番はちはるんで。
――ですよね。Aパートは完全に1人で歌われ、途中でハーモニーが入ってきて、って感じですよね。
青木:そうです、はい。
浦谷:作詞自体も完全に分担したので、それぞれの価値感がちゃんと描かれていると思います。なのでタイトルも「ふたりで生きてゆければ」になってるんです。
――なるほど。やはりこれもポジティブな曲ではありますが、ちょっとネガティブな感じから始まってジワジワと上がっていくみたいなところがあります。ということは、浦谷さんはネガティブなところを書かれて…?
浦谷:なんか、私が歌詞を書くといつもそうなっちゃうんですよね。ちはるんと私で“陰と陽”みたいな感じで(笑)。
青木:でも、それが繋がるのがすごい(笑)。
浦谷:私がそういうちょっとネガティブな暗い要素があって、ちはるんがすごいポジティブな明るい要素があることで、WHY@DOLLが出来上がってると思うんです。それがすごい分かりやすい曲かもしれないですね(笑)。
――例えば、最初の「今日もまた繰り返しの毎日」とか、お二人なんて日々いろんな変化があると思うんですが…。
浦谷:始めはそう思ってたんですよ。高校で将来の進路のことを考えた時に…それは高1の時でまだアイドルはやってなかったんですが、「普通の職に就いて毎日同じ仕事するのは嫌だな」って思ったんですよね。その時は美容系の専門学校か学校の先生になりたかったんですけど、小学校、中学校、高校とかは多分無理だなって思ったんです。
青木:保育園だっけ?
浦谷:そう、だから保育園の先生になろうと思って(笑)。高2の時にそういう選択をしたんですけど、高2の夏ぐらいからアイドルを始めて、「これは毎日違う仕事だし、日々変化が訪れるから楽しそう」って思ったんですが…。もちろん仕事内容は毎日違うし、行くライブハウスも毎日違う、歌う曲も違うから変化はあるはずなんですが、自分自身の人間的な変化っていうのがあんまり訪れなかったような気がして…。
――あぁ~深いですね。
青木:深いねぇ。
浦谷:なので、日々同じ日はないはずなんですけど、私にとっては“繰り返し”と感じてた時期があったんですよね。
――ちなみに、それはいつ頃ですか…?
浦谷:上京してからのほうがより感じてたかなぁ~。もっとトントントンって上手くいくって勝手に安易に思ってたので、あんまり上手くいかなかった時に“繰り返し”をすごい感じましたね。
――それはそこそこ昔の話ですよね。そうした経験ってあまりいい経験ではないのかもしれないですけど、それが今の表現に繋がってるということですよね?
浦谷:正直いい経験ばかりしていい経験のことばかり書いても、ネガティブな経験した人には響かないかなと思いますし、逆にあまり良くない経験も歌にしてみることで共感してくれる人がいるかなと思いますし。よく女子が失恋ソング好きなのってそういうことだと思うんですよ。失恋した経験は痛かったけど、それがすごい分かるからその曲が好きっていう。
――なるほど。ある意味、表現者あるいは歌手って疑似体験を人にさせてあげるっていう役割もあると思うんですが、みんなどこかでネガティヴな経験もしているはずなので、それを疑似体験させてるわけですよね。
浦谷:そうですね。
――で、これはそれぞれで作詞して、後で合わせたっていう感じですか?
青木:そうです。お互いに書いて…。
浦谷:それぞれ1曲全部書いて、そこから吉田さんがピックアップして…。で、今回は1番が私、2番がちはるんっていう形になりました。
――あぁ、ピックアップして…。もしかしたら混ざってたかもしれないわけですよね?
浦谷:混ざることもあります。
青木:でも、この曲は1番、2番で綺麗に分かれました。
――例えば1番。そんな「繰り返しの毎日」や「変わらない人生」に対して「疲れたな」なんて独白みたいなことを言ってるわけじゃないですか。ある種の“自分語り”をしているわけで…。でも「君が聞けばあきれてしまうかな」という一行が利いてますよね。
浦谷:フフフ(笑)。
――これによって“ドラマ”が生じますよね。「君」という人がいて、それに独白を聞かせることで“関係性”が出てきて、シチュエーションが出来上がる。すごいテクニックを使いますね。
浦谷:アハハ(笑)。これも「君」は誰でもいいんです。聴く人にとっての、いつも悩みを打ち明ける相手とか、すごい刺激を受けてる相手とか、大切な人とか誰でもいいんですが、ネガティヴばっかり吐いてると「またそんなこと言って」ってなるじゃないですか。それでもここでの「君」っていうのは、絶対的に自分に影響を与えてくれる大切な相手だと思いますね。
――それは「ファンの方」でもあるわけですか?
浦谷:はい。ですよね。
――青木さんが書かれた2番ですが、ここから盛り上がってくるというか、ポジティヴになってきますよね。「乗り越えていけるんだ」とか…。「君となら」っていう部分の「君」は誰を想定していますか?
青木:私も、この曲を聴いてくれる人にとっての大切な人を思い浮かべてくれればいいと思います。あと私たちのこととかでも…。特に誰っていうのはないんですが、自分にとっての「この人だな」という人に置き換えて聴いて欲しいなと思いますね。聴き手の自由で…。私自身は、「ふたりで生きてゆければ」ということなので、私たち2人で暮らしてますし、ライブも毎日のようにやってるので、はーちゃんを思って書きましたね。
――おぉ…。
青木:やっぱり、どんな時もはーちゃんとだから一緒に頑張って行けるんだ、っていう思いをちょっと書いてみました。これ、初めて言いました。
――そうですか!
浦谷:でも、はるなもちはるんのことが頭にあったよ。
青木:ホント?
浦谷:やっぱり一緒に「生きてる」からね。
青木:生きてるね。
浦谷:家族よりも一緒に生きてるなって感じなので。
――でも、お二人はホントに仲いいですよね。
浦谷:ケンカしないんですよ。ピリつくことはあってもケンカはしないですね。
――ピリつくことはあります?
浦谷:お互いやはり別々の人間なので、多少は意見のズレや感覚のズレがあると思うんですよ。でも、そこをお互い責めたりはしなくて、ちょっとイラッとしても受け入れますね。
青木:爆発する前になんか収まります。
浦谷:どうしても我慢できない時は言いますよ。言わないと気づいてくれないこともあると思うので。でも、ホントに小さなことですよ。この間も…お風呂場のマットに珪藻土っていう板を使ってるんですが、あれは何回かこうやって足踏みしないと床がべちゃべちゃになるんですよ。べちゃべちゃの日が何日か続いて、嫌だったので、これは言わないと気が付かないな、と思って…
青木:言われました。それまで珪藻土を使ったことがなくて、すぐに乾くものだと思ってたので、そんなに足踏みしてなかったんですよ。でもなんかすごい濡れるなって思って…。分かんなかったけど言ってくれたので、それで分かりました。
浦谷:そういう些細なことです(笑)。
――ちょっと微笑ましい感じもしますが、でもね、そういったところからね。
浦谷:溜め込むのはよくないと思います。
――アイドルさんとかガールズグループさんを取材すると、一緒のグループにいても「友たちじゃない」っていう人も結構いるんですよね。
浦谷:女子は難しいんですよね。
――それは別にいがみ合ってるわけではなくて…。四六時中一緒にいるので、プライベートではご飯に行ったりとか全然しないというか…。中には「ビジネスパートナーだ」って言う人もいたりしますよね。でも、だからこそ成り立っているという気もします。どうですか?お二人は。“友達”ですか?
浦谷:“ビジネスパートナー”っていう言い方も間違いじゃないですよね。“友達”ではないし“家族”にちょっと近いと言えば近いですけど、それもまた違う気がするなって思います。
青木:うん、なんだろうね。
浦谷:でも、家族に言えないことも言い合える仲だし。
青木:兄弟?兄弟違う?
浦谷:なんだろうね。
青木:何て言ったらいいんだろう。
浦谷:難しいですね。冷たい言い方だけど“ビジネスパートーナー”は合ってるといえば合ってると思うんですよ。でも、みんなが思い描くような“ビジネスパートナー”とは少し違って…。もっと深い仲です。
マネージャー:まあ、言ったら“相方”だよね。
青木:うん、“相方”。
浦谷:いつも“相方”って呼んでるんですけど、それが一番しっくりくるかもしれないです。
――“ビジネスパートナー”って言うとちょっとドライすぎる感はありますが、“相方”だといい表現かもしれないですね。
浦谷:深い仲です。信頼してますし、言えないことも言えます。お互いの変化とかも気付くしね。
――そうなんですね。例えば、こうやって作詞をする時、お互い見せないでやりますか?
青木:見せないです。
浦谷:見せるとお互いいろいろ考えちゃうんです。「相手の歌詞がこうなるんだったらこうしよう」とか。それって自分のオリジナルじゃなくなるじゃないですか。だから、歌詞を送る時も個々にマネージャーに送るんですよ。で、ピックアップされた結果「こうなりました」って初めて相手の詞を見ます。修正が必要な場合もあるんですね。「世界観が違い過ぎるからここはちょっと合わせて欲しい」っていう注文が来たりして。そこで初めてお互いの歌詞見せ合って、「どういう世界観で書いてるの?」っていうのをディスカッションして合わせたりしますね。
――そこそこ完成に近いというか、全体として出来上がった時に初めて見るというか…。
青木:そうですね。
――今回は直しとかあったんですか?
青木:それが今回なかったんですよ。びっくりしたんですけど。
浦谷:私、ちょっと煮詰まってて全然書けなくて、いわば“ダメもと”で出した歌詞だったんですけど、それがむしろ良かったみたいで…。自分があんまり良くないなって思ってるのに限って「良かったよ」って言ってもらえることが多いんですよね。
――でも、そういう意味ではお二人のコンビネーションはバッチリですね。ところで、他の曲は結構ストレートな表現が多い気がするんですが、4曲の中でこの詞が一番味わい深くないですか?
浦谷:言っちゃえば、ちょっと重い曲ですよね。この4曲の中で言うと。軽い気持ちで歌えないというか…。
――「Wow Wow」って感じでバーンと盛り上がる歌詞ではないですよね。
浦谷:みんなの心に語りかける曲みたいな感じかなと。
青木:確かに他の3曲に比べたら、みんなで一体となって楽しむ曲ではないかもしれないですね。けど前向きな曲ではあるから…。確かに伝えるのは表現力が必要かもしれない…。
――この曲調も、ストレートな8ビートで始まり、ちょっとロックっぽい要素があって、もしかしたら一番速い曲、一番アグレッシブな曲ですよね?
浦谷:テンポはすごい速いですね。でも、先日振り入れしたんですけど、ダンスはそんなに激しくなくてじっくり見せる曲になってるんですよね。ちょっとミュージカルっぽいかもしれないです。詞の世界観に合ったダンスになっていて。踊るっていうよりは…
青木:しなやか系?
浦谷:場面場面を切り取ったダンスが多いんですよね。
――演じるというか…。
浦谷:そうですね。機械仕掛けなところもあったりとか。
――詞が深くてちょっと重い部分もあって、でもビートはすごいハツラツとしていて、ガンガンいく感じで…。
浦谷:難しい。
青木:練習しないと。
WHY@DOLL ライブ情報
WHY@DOLLワンマンライブツアー2019 WINTER “Lo Que Sera Sera”
2019.2.10 札幌|SPiCE(ex:DUCE SAPPORO)
①FIRST STAGE
13:00開場 13:30開演
前売り3,000円/当日3,400円
②SECOND STAGE
17:30開場 18:00開演
前売り3,000円/当日3,400円
(共にドリンク代別)
2019.2.24 大阪|LIVE SQUARE 2nd LINE
①DANCE LIVE
12:30開場 13:00開演
前売り3,000円/当日3,400円
②BAND LIVE
18:00開場 18:30開演
前売り3,500円/当日3,900円
(サポート:大久達朗(Gt)、越川和磨(Gt)、鳴海克泰(Ba)、PITARI(Key)、神保洋平(Drums))
(共にドリンク代別)
2019.3.17 名古屋|RAD HALL
①DANCE LIVE
12:30開場 13:00開演
前売り3,000円/当日3,400円
②BAND LIVE
18:00開場 18:30開演
前売り3,500円/当日3,900円
(サポート:大久達朗々(Gt)、鳴海克泰(Ba)、PITARI(Key)、神保洋平(Drums)、石井裕太(Sax))
(共にドリンク代別)
2019.3.24 東京|下北沢GARDEN
①DANCE LIVE
12:30開場 13:00開演
前売り3,000円/当日3,500円
②BAND LIVE
18:00開場 18:30開演
前売り4,000円/当日4,500円
(サポート:大久達朗(Gt)、越川和磨(Gt)、鳴海克泰(Ba)、松浦碧(Key)、大菊 勉(Drums)、エトウヒロノリ(Tronbone)、PITARI(Trumpet)、石井裕太(Sax))
(共にドリンク代別)
WHY@DOLL 商品情報
4曲入りE.P「Hey!」2019年2月12日リリース!
TPRC-0219 \1,852+税
1.「ケ・セラ・セラ」
作詞:MEG.ME 作曲:吉田哲人 編曲:吉田哲人、長谷泰宏
2.「ふたりで生きてゆければ」
作詞:青木千春、浦谷はるな 作曲:吉田哲人 編曲:吉田哲人、長谷泰宏
3.「It’s all right!!」
作詞:竹内サティフォ 作曲・編曲:ONIGAWARA
4.「Mr.boyfriend」
作詞:竹内サティフォ 作曲・編曲:ONIGAWARA
5.「ケ・セラ・セラ(Naked)」
作詞:MEG.ME 作曲:吉田哲人 編曲:長谷泰宏、吉田哲人
6.「ふたりで生きてゆければ(Naked)」
作詞:青木千春、浦谷はるな 作曲:吉田哲人 編曲:長谷泰宏、吉田哲人
7.「ケ・セラ・セラ(Instrumental)」
8.「ふたりで生きてゆければ(Instrumental)」
9.「It’s all right!! (Instrumental)」
10.「Mr.boyfriend(Instrumental)」