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2023.01.31
アンダービースティー

『灼熱ECSTASY』は、不倫の歌。日常ではいけないことですけど、歌なら、そういうことも大胆に表現していけるし、そこが面白さじゃないですか。 アンダービースティー インタビュー・1

「ROCK×SEXY=最強」をキャッチフレーズに、アンダービースティーが、7人体制になって初となるシングル『灼熱ECSTASY』を2-TYPEリリース。収録した『灼熱ECSTASY』『YNBK』『mu-these』『lovegram』は、ライブでも高い支持を得ている曲たち。それぞれの楽曲に詰め込んだ思いを7人が語ってくれた。

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『灼熱ECSTASY』は、不倫の歌です。


――表題曲の『灼熱ECSTASY』は、ライブでも熱狂を描き出す楽曲として高い支持を得ています。だけどアンダービースティーには、他にもライブで熱狂を作り上げる未音源曲がたくさんあります。何故に今回『灼熱ECSTASY』をリード曲に持ってきたのか、そこから教えてください。

植竹優亜  おっしゃられたように、『灼熱ECSTASY』はライブで人気の高い曲。だからシングルにしたわけではなく、そこにも理由がありました。CD盤って、その時々の自分たちの名刺変わりになるもの。今の自分たちを知ってもらうためと考えたときに、「ROCK×SEXY=最強」を掲げる今のアンダービースティーを知ってもらううえでこの曲が相応しいと思い、決めました。

――「ROCK×SEXY=最強」な今のアンダービースティーを示すうえで、『灼熱ECSTASY』が最強の楽曲だと判断したわけですね。

植竹優亜  そうです。最初、攻めた歌詞なので「アイドルとして良いのかな?」とも悩みましたけど。今のアンダービースティーだからこそ、似合う服として表現できる楽曲ですし、曲調やパフォーマンス、歌詞を含め、今のアンダービースティーの持つセクシーさを示すには、この曲が相応しいなと思ったことから選びました。

――CD盤としてのリリースも久しぶりになりますよね。

植竹優亜  約2年ぶりになります。それにも理由があって。新メンバーたちにアンダービースティーとしての意志をしっかりと身に染み込ませたうえで、音源を作りたかったんですね。だから、現体制で1年を迎えた時期にリリースを正式に決めました。もちろん、もっと早い時期にリリースは出来たと思います。だけど、せっかく作品を発売したのに、ジャケットにそのメンバーがいないとか嫌じゃないですか。だからこそ、あえて気を熟すのを待ったという理由もありました。 

――『灼熱ECSTASY』の歌詞は、とてもエロいですけど。それは、もっと刺激的な関係を求めあいたいファンたちへの思いを、恋愛ソングに起き変えて表現したからなのでしょうか?

植竹優亜  『灼熱ECSTASY』は、不倫の歌です。

――えっ、不倫ですか?!

植竹優亜  音源を聴いたときにセクシーさを感じたことから、歌詞もセクシーに攻めたいなと思い、日常では出来ないことを歌詞にしようと不倫をテーマに書きました。MVでも、役者さんたちがKISSを交わすなど、こちらでもインパクト与える映像を撮っています。このMVを観ると、『灼熱ECSTASY』で伝えたかった思いが、より、わかりやすく伝わると思います。

――優亜さんの書く歌詞は深読みさせる内容が多いから、今回も想像を膨らませてしまいました。同じように、想像を膨らませて聴く人たちも多いんじゃないですか?

植竹優亜  じっくりと歌詞に触れるのは、リリース後になるのかと思いますけど。『灼熱ECSTASY』は、ほぼ日本語詞で歌っていることもあって、みなさん、ライブを通して「いけないことを歌っている」のはわかってもらえているようです。

――それにしても、まさか不倫を題材にしてくるとは…。

植竹優亜  日常ではいけないことですけど、歌なら、そういうことも大胆に表現していけるし、そこが面白さじゃないですか。それに、メンバーもみんな20代になったことで、より大人の魅力を出していくうえで、そういうテーマも良いなと思いました。


『灼熱ECSTASY』の歌詞をいただいて読んだとき、「これ、アイドルが歌っていいのかな?」と思いました。


――メンバーのみなさん、『灼熱ECSTASY』を聴いたときにどんな印象を覚えました?まずは、楓さんから教えてください。

羽石楓  わたし、アイドル好きという理由から、いろんなアイドルさんの楽曲を普段から聴いているんですけど。『灼熱ECSTASY』の歌詞をいただいて読んだとき、「これ、アイドルが歌っていいのかな?」と思いました。同時に、他のアイドルさんたちが歌う歌詞とは異なる内容だから、「すごくいいな」とも思いました。わたし、全部の歌詞が好きです。

――『灼熱ECSTASY』の歌詞に共感も覚えました?

羽石楓  書いてある世界観が現実離れし過ぎていて、さすがに共感はなく。わたしにとっては夢の世界のようでした。「秘密なら幸せ 遊びでもいいでしょ? 隠してよ その指 バレないで」とか、すごく想像を膨らませてくれるから素敵な歌詞ですよね。

――美緒さんの、『灼熱ECSTASY』についての印象も聞かせてください。

神谷美緒  『灼熱ECSTASY』を歌うたびにライブで盛り上がるのは、もちろんですけど。みなさん振りコピをしてくださるから、わたしはそれが嬉しくって。アンダービースティーのダンスの場合、ゴリゴリなパフォーマンスであり、けっこう難しい振りが多いんですね。それでも真似てくださる方々が多いんですけど。『灼熱ECSTASY』のサビの振りは、ノリやすく、とても覚えやすいから、初見の方でもすぐに真似て参加してくださるのがすごく嬉しいです。
  歌詞についてですが、わたし、この曲が不倫の歌と知ったとき、「淡い期待 ずるい未来 口に出せば終わっちゃうし」の歌詞に強く惹かれました。不倫って「好きです」とか「結婚してください」と口にしたら、一気に関係性が崩れちゃうじゃないですか。めちゃめちゃ盛り上がる熱い楽曲ですけど。歌詞は、曲調とは裏腹に切なすぎるし、「自分が思っている本心を伝えたら、この関係は終わっちゃうのかな?」など、いろんな妄想を膨らませてしまいました。同時に、わたしはファンの関係性とも重ね合わせて聴いています。そのほうが、わたしには不倫よりもしっくりきます。

――その気持ちは、わかる気がします。

神谷美緒  わたしは、グイグイせまられるのが苦手な性格。ファンの方と接するのは大好きですけど、あまりグイグイこられると、ちょっと難しいものを感じます。逆に、わたし自身もグイグイとは行けない。そんな自分の性格と重ね合わせて、この曲も受け止めています。

――いろんな風に想像を膨らませていける内容なのも、いいですよね。

神谷美緒  そうなんですよ。優亜ちゃんの書く歌詞には、そういう内容が多いなとわたしは感じています。もちろん、伝えたい明確なテーマが優亜ちゃんの中にはありますけど。いろんな期待や想像を膨らませる言葉が多いから、聴く側としては、そこを解釈してゆく楽しさもあります。『灼熱ECSTASY』に出てくる「秘密なら幸せ 遊びでもいいでしょ?」とか、本当に想像を膨らませてくれるじゃないですか。わたし自身、普段からスリルが欲しい性格だから、「スリルが欲しくなる 抱きしめて」の歌詞にも惹かれていました。ただし、刺激が欲しいと言っても、歌詞のような刺激は求めてないですから(笑)。

――鈴炎さんは、『灼熱ECSTASY』を聴いてどんな印象を受けました?

大坂鈴炎  わたしがアンダービースティーへ加入する前に、「この曲を踊りたい」と思って憧れていたのが『灼熱ECSTASY』でした。この曲のダンスパフォーマンスは、わたしのタイプの内容。理由は、『灼熱ECSTASY』のダンスって、女性らしさがすごく出ているんですね。むしろ、女性にしか出来ない動き。そこが好きなんです。しかも、歌詞の内容にもすごく合っているなとわたしは感じています。まぁ、歌詞のような女性になってしまってはいけないんですけど(笑)。『灼熱ECSTASY』は、一度イントロを聴いた時点で忘れられなくなる楽曲。ダンスも含めて、本当に素敵な曲だと思います。

――鈴炎さん自身、大人の女性への憧れは?

大坂鈴炎  わたしは今、20歳。もちろん、先輩方のように大人っぽくなりたいと思っています。ただ、セクシーさを出せるかと言われても、そのセクシーさをよくわかってないから、この曲を通してセクシーさに磨き出していけたらなと思っています。

――メンバーみなさん、セクシーさとはあまり縁の…。

植竹優亜  メンバーみんなの歌声の中にこそ、すごくセクシーさがあるんですね。中心になって歌っている子たちはとくに、可愛い声というよりは、人に強烈な印象を与えてゆくアーティスト寄りの声を魅力にしています。だからこそ、セクシーな歌詞を書いても、みんなその思いをしっかり表現してくれる。『灼熱ECSTASY』は、アンダービースティーの曲の中でも、とくにキーの高い歌。しかも、最後に転調して、さらにキーが高くなる。そのギリギリなところを歌いきれるメンバーたちだからこそ、そこへギリギリな歌詞を乗せるとめちゃめちゃリアルに聴こえてくる。だから、今のアンダービースティーにセクシーさを求めているところもあります。ライブでは、そういう面にも注目して見てください。

――歌の中心を担っている一人が、友夢さんです。

春乃友夢  うちのリーダーは、誰が、どの部分を歌うかまで想像を巡らせて歌詞を書いてくれる人。身近な人が、歌う人をイメージして書いてくれるからこそ、歌う側も、その期待に応えたくて頑張って歌うところは多々あります。『灼熱ECSTASY』の中、ギリギリの高いキーで歌うことが、この曲で示した「スリルが欲しくなる」の歌詞のように、スリル感を持った歌声にも繋がります。それが、アンダービースティーらしい色や特徴にもなっていくから、そういう刺激がわたしは大好きです。

――不倫の歌詞については、どう思いました?

春乃友夢  優亜ちゃんの書く歌詞って、その時々のアンダービースティーの意志や姿勢を示してゆく内容が多ければ、恋愛ソングに見せかけて、ファンの人たちとの関係性を歌にしてゆくこともありますけど。『灼熱ECSTASY』はメンバーやグループの姿と重ねることなく、一つの物語を持った作品とてして書いてあるところが、わたしはいいなと思いました。この曲は、活動1-2年目だったら歌いきれなかった内容。こうやって歴史を重ねてきた今のアンダービースティーだからこそ、相応しい曲として出せるようになったんだなとわたしは感じています。

――セクシーさは、これからもアンダービースティーの魅力にしてゆく要素になるのでしょうか。

春乃友夢  そうしていきたいですね。コロナ禍以前は、ノンストップで勢い良く盛り上げるライブをアンダービースティーは信条にしてきましたけど。コロナ禍時期でのいろんな経験を通し、もっと魅せることも意識し始めました。そのときに生まれたのが『mu-these』でした。そこを踏まえながら、アイドルらしさを強調するように歌ったのが『lovegram』。しっとりバラード系の表情として勝負したのが『YNBK』になるんですけど。『灼熱ECSTASY』は、大人になった私たちが、今の年齢だからこその魅力で勝負していける楽曲だとわたしは受け止めていますし、今後もそこは魅力にしていきたいです。 
  
――続いては、かなみさんお願いします。

桜井かなみ  アンダービースティーって可愛い系の曲もあれば、聞かせる歌もあるし、THE ROCKという激しい曲もと、いろんな曲調を表現しています。その中で『灼熱ECSTASY』は、THE ROCKという魅力を冒頭からバーンと魅せていく楽曲。曲が始まった瞬間、ライブでもみなさんが「オーッ!!」となれば、その勢いを持って最後まで駆け抜けていく。それくらい、最初から最後まで勢いのある曲だとわたしは思っています。
  ダンスパフォーマンス面では、いつものパキパキッとした踊りではなく、しなやかさを心がけながらセクシーさを出しています。激しい表情の中から見えるセクシーなパフォーマンスということで、今までのアンダービースティーにはありそうでなかった印象もわたしは覚えました。そこにも、ライブでは注目してください。

――莉南さんの、『灼熱ECSTASY』への思いもお願いします。

今井莉南  わたしは今、24歳ですけど。『灼熱ECSTASY』が生まれたのが、わたしがまだ21-22歳頃。あの頃は、「セクシーさを」と言われても、正直わかっていませんでしたし、わからないなりにライブでも歌っていました。
  今でも覚えているのが、プロデューサーに「『灼熱ECSTASY』の落ちサビは、莉南ちゃんに任せるよ」と言われたこと。あの頃は、まだセクシーさがなんなのかわからないまま、セクシーさを探しながら必死に歌っていました。そこから時が経った今、歌詞の内容をしっかり理解しているかは怪しいけど(笑)。相応に理解したうえで歌える自分に成長しました。わたし自身も、『灼熱ECSTASY』を歌いだした頃と今とでは、表現してゆくうえでの感覚は違います。そこも見越してプロデューサーが、わたしに落ちサビを任せていたとするなら、すごいですよね。
  わたしは、ダンスモンスターとも言われるようにバキバキに踊ることを得意としています。だから、セクシーに踊ってと言われても、どうしてもゴリゴリになってしまいます。そこでも、これからはセクシーさを出せるようにしたいと思っているから、歌とダンスの両面でセクシーさを出せるように頑張ります。


わたし心理学が好きで、よく心理学の本も読むんですけど。人生のどん底みたいな内容の歌詞を、分析するのも大好きです。『YNDR』と『YNBK』、2曲合わせて1曲というところもいいですよね。


――A/B両TYPEに共通して収録したC/Wが、『YNBK』になります。この曲は…。

植竹優亜  先にCD盤としてリリースした『YNDR』(ヤンデレ)のアンサーソングとして作ったのが、『YNBK』(ヤンデルボク)になります。5人体制のときにも…

 (2回目へつづく)


TEXT:長澤智典

<インフォメーション>

アンダービースティー
「灼熱ECSTASY」

2023年2月1日(水)リリース
エイベックス・エンタテインメントよりメジャー流通

A-TYPE

ジャケ写

 

『灼熱ECSTASY』
『YNBK』
『mu-these』

B-TYPE

ジャケ写
『灼熱ECSTASY』
『YNBK』
『lovegram』

 


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