Speak emo

2018.05.28
callme

(大きく手を広げて)今ではもうここからここまでぐらいに大きく広がったのがこの3年間の成長だな、と

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「やっぱりやりたいものをやりたいよね」ってみたいな感じになって「It’s own way」ができました(笑)(RUUNA)

――まさにそれは、その後にリリースしたEP『Bring you happiness』『One time』『Hello No Buddy』で感じたところで…。特に『Bring you happiness』なんて「It’s own way」があって、あれはかなり大胆な試みだったと思うんですが、あの曲はどういうところから出てきたんですか?

RUUNA:表題曲の「Bring you happiness」ではパレットのタイアップをやらせていただいたんですが(編注:日本パレット協会公認「物流応援!パレットPRソング」)、ちょっと苦戦したんですよ。以前も「Can not change nothing」でドラマのタイアップをやらせていただいたんですけど、それもちょっと難しかったというか…。それまでの曲作りは自分たちでテーマを決めてやってきたので、外部からテーマをいただいて自分たちでどう消化して作品に出すか、っていうのがすごく難しいなって改めて感じたのが「Bring you happiness」だったんです。アルバム『This is callme 』をリリースして、中途半端じゃなくて振り切った方がいいなと感じたので、「Bring you happiness」はかなりポップな方寄せて、メロディも最初のデモから少しポップにに変えたりしたんです。

MIMORI:その時から共作してくださるDaichiさんっていう方が加わって、新しい”ポップエッセンス”になってくださったんですよ。Daichiさんと色々やり取りしながら、また新たなポップができたんです。

RUUNA:なので、その反動で「It’s own way」ができちゃったんです(笑)。

MIMORI:今度は”こっち”に振り切ってバランスを取るっていう(笑)。

RUUNA:「やっぱりやりたいものをやりたいよね」ってみたいな感じになって「It’s own way」ができました(笑)。

――これは僕の想像なんですけど、あの曲って、色んな曲のモチーフがどんどん出てきて、それを「全部繋げちゃおうか」みたいな感じでできたのかなと思ったんですが、実際はどうなんですか?

RUUNA:あの曲は……今までは歌詞に自分たちのことをあまり書いてこなかったんですね。やっぱり妄想とか、自分の中の世界観を言葉にすることが多かったんですが、初めて自分たちのありのままのリアルな気持ちを書いたのが「It’s own way」で…。歌詞も自分たちのことをこれだけ深いところまで書いたのは初めてでした。

MIMORI:で、自分たちが上京してから2年間のことを歌詞にしてるんですが、まさに山あり谷ありだったので、それに沿ってメロディも作ったんですよ。あの曲とこの曲を合わせたとかではなくて、自分たちのストーリーに合わせて…。上がる部分があったり、ちょっと落ちる部分があったり、っていうのが自然とできていったというか…。曲の断片を集めたわけではなかったですね。

――なるほど。次々とリズムが変わっていくじゃないですか。別曲のように感じられる部分もあると思うんですが、つまりは「次はこうきて、次はこういく」みたいな感じで一つ一つ作っていったという感じなんですか?

MIMORI:そうですね。やっぱり最初は3人とも同じ気持ちなんですよ。上京してもワクワク!っていう感じだったんで、ワクワク感やドキドキ感を入れたんですけど、でも自分たちで見直してみると「なんか拙いよね」って。「これじゃあ、ちよっと悔しい」ってなって…。そこで「もうガラッと変えよう」となって、一気にリズムも変えたんです。リズムを変えた方が詞もさらに引き立つと思ったので、どんどん…。4つパートがあるんですけど、全部リズムが違うので。最初と最後はほぼ一緒なんですけど…。最初で描いた「頑張ろう」っていう気持ちが最後に倍になっているんですが、リズムにも自分たちの心境の変化や気持ちの勢いが表れています。

――ある種ミュージカルのような“ストーリー”が描かれてるんですね。

KOUMI:そうですね。3人なんですけど、1人の人生のドキュメンタリーを1つの曲にしたみたいな。

――そんな風にいわば“callme史”をそこで振り返ることは、この時期に必要だったということですか?

RUUNA:そうですね。去年3月のリリースなんですが、年明けの1月に制作していて「新しい年はどうしよう?」って自分たちの中で考えていたんですが、「上京してからの2年間を1曲にまとめよう」って話になって。デビュー曲からずっと一緒に作ってきたアレンジャーのRumbさんも「やっぱり今はこの流れだね」っていうのを感じていて…。2年間で「この時気持ちが落ちてたよね」とか「この時はちょっと希望が見えてたよね」っていうのを、言葉に出さないんですけど、皆が同じように思っていて、この1曲が打ち合わせをするわけでもなく出来上がったんですよね。それはもう本当にデビューの時から同じチームでやらせてもらっている幸せだな、と。

――なるほど。では、「何か変わったことをやってやろう」「新機軸を見せよう」というより、自然に出てきた感じなんですね。

RUUNA:そうですね。出てましたね、はい。

――それを初披露した時ってお客さんの反応はどうでした?

RUUNA:いやぁ、もう、私たちがすごい緊張してたんですよ。「10分あるしな~」と思いましたし、振り付けもいつもの倍なので、作るのにも時間が掛かりましたし…。

――ダンスも結構激しいですよね。

RUUNA:そうなんですよ。振り付けも、デビュー時からずっと一緒にやらさせてもらっているブラスタ(編注:Team Black Starz)さんも、皆さんその曲の意味をそれぞれに捉えていて、皆で「いいものにしよう」っていう気持ちが集まってあの曲になったんですよね。そういう意味でも、お客さんに「しっかりと受け取ってもらいたいな」って心から強く思った曲で、自分たちにとっても大切ですし、callmeを好きな皆さんにもこの曲を大切にして欲しいなって…。なので、披露した時、後半の盛り上がるところでも、声を出して盛り上がるっていうわけではなくて、気持ちが盛り上がってるのを同じ空間でお客さんと共有できたのが、すごくうれしかったです。

――では、続いてEP『One time』ですが…。

RUUNA:表題曲の「One time」は初めての自信作になったと思います!

MIMORI:今までのいいところを全部まとめたのが「One time」かなって思っています。callmeとしてのバランスが一番取れた楽曲だと今でも思っていますね。

――確かに「One time」には色んな要素が入っていますよね。リズムも多彩ですが、それをちゃんと5分にまとめているっていうか…。ある意味その「It’s own way」を5分でやったみたいな印象があります。

MIMORI:「It’s own way」の第1セクション・第4セクションのようなサウンドを音をさらに成長したcallmeで再現しようとしたのが「One time」です。テーマは全然違うんですけど、あの雰囲気をもっとブラッシュアップしようと思って作りました。でも、なかなか完成しなくて、あれは一番最後にできたんですよ。先にカップリングが次々とできていって、発売ギリギリになって「これじゃ、もう締め切りが危ないかも」ってなったところで、もう1曲だけ頑張って作ってみようって振り切って作ったのが「One time」でした。最後の最後で一番バランスがいいのができました。

――意外と追い詰められて作ったものが良かったりするんですよね(笑)。

MIMORI:アレンジャーのRumbさんもすごい悩んでくださって…。皆でご飯を食べながら話した時に、Rumbさんから「どうしたらいんだろうね、次は…」みたいな感じで初めてちょっとマイナスな言葉を聞いたんですよ。「次、本当にどうしたらいいんだろう?」って、自分たちに問い掛けられたのが初めてだったんですよ。今までは「どうしたい?」って感じで引き出してくれていたんですが、この時は少しRumbさんの本音も聞けて、私たちも「こういうふうにしていきたいです」って感じで想いをぶつけて、試行錯誤してやっと出来上がったのが「One time」です。

――Rumbさんの葛藤も見えたわけなんですね。

MIMORI:そう。Rumbさんも悩んでいましたね。

――なるほどね。で、2曲目の「Way I am」なんて、「新たなアンセムを作ろう」といった気概を感じたんですが…。

RUUNA:いやぁ、もう「Way I am」ができた時は「バンザーイ」っていう感じでした(笑)。「これが表題でも良かったな」っていう気持ちもあったんですけど、でも最後に「One time」ができて、「いや、こっちだ」ってなって。「Real love」とか「Confession」といった“クール系”が自分たちの得意ラインだというのは分かったんですが、でも「もう少し皆と盛り上がることができる曲があるといいな」と思っていたので、「Way I am」ができて、披露してすぐに盛り上がる曲になって、「step by step」とはまた違った“アゲ曲”になって嬉しいですね。

取材・文
石川真男

callme 商品情報

Hello No Buddy

Hello No Buddy
発売日:2018年3月7日

[Type-A](CD+DVD) ¥3,200(税込)
[Type-B](CD+BD) ¥3,900(税込)
[Type-C](CD Only) ¥1,000(税込)

PROFILE

PROFILE
callme
KOUMI、RUUNA、MIMORIの3人によるガールズユニット。 2014年12月30日に結成。それぞれの得意分野を活かし楽曲やパフォーマンスをセルフプロデュースする新しいスタイルのガールズユニットとして活動をスタート。 リーダーのRUUNA、ダンスを得意とするKOUMI、作曲を得意とするMIMORIの3人が一体となったクオリティーの高いダンスと楽曲の創造性溢れるパフォーマンスが魅力。
RUUNA(秋元瑠海)

<p>callmeリーダー・作詞<br />
&lt;なにごとにも真摯に全力で挑み、ステージ上ではパワフルなパフォーマンス力を持つ。&gt;<br />
ニックネーム:るーちゃん<br />
誕生日:1996年9月9日 血液型:O型</p>

MIMORI (富永美杜)

作曲・作詞
<ヴィジュアルのみならず、ピアノで作曲を行う等クリエイティブ力も備える。>
ニックネーム:みも、みもりん、みもちゃん
誕生日:1996年6月14日 血液型:O型

KOUMI(早坂香美)

振付け・作詞
<その高いダンススキルを活かしてcallmeの全てのダンスを監修。またラップも担当する>
ニックネーム:こうみん
誕生日:1996年5月31日 血液型:O型

公式サイト: https://avex.jp/kolme/