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2025.12.01
星名美怜

星名美怜 インタビュー !!「以前よりもファンの方々との距離が近くなったなとすごく感じています。」

 今年デビュー15周年を迎えた星名美怜が、ソロアーティストとして本格的に始動。最初の布石となるのが、12月3日に発売するミニアルバム『Once Upon a Star』。本作の魅力について。さらに、今年の活動を振り返っての想いを星名美怜に語っていただいた。


舞台を通して、ファンのみなさんが求めている姿を見せられたことが素直に嬉しかったし、わたしも楽しかった。


──美怜さんが本格的にソロ活動を始めたのが…。

星名美怜 2025年1月にファンクラブ(以下、FC)を立ち上げたのが始まりになります。あれから、もう(取材時点で)11カ月経っちゃいましたけど。またこうやって歌える機会を作れるとは思ってもいなかったので、今回のCDリリースが決まったことは素直に嬉しかったです。

──FCを立ち上げた当時も、歌いたい気持ちは強かったのでしょうか。

星名美怜  FCを立ち上げたもともとの理由が、ファンの人たちとつねに接していたい気持ちからでした。応援してくださる人たちと交流を深めながら、どういう道を進んで行こうか見つけようという気持ちで始めて、今もやっていますが、当初はインフルエンサー的な活動を主に行っていました。
  でも、大きな転機になったのが、今年の5月と10月に行った舞台「SEPT present SANZ:0」とSEPT fate to ReAnimation 「Rebellion(リベリオン)」へ出演させていただいたことでした。この舞台は、生バンドの演奏に乗せて歌い踊りながらお芝居をすれば、本編後のアフターライブ企画として、自分が担当するライブの日もありました。その姿を見たファンのみなさんからたくさんいただいたのが、「歌い踊る星名美怜の姿をまた見れてよかった」という言葉でした。舞台を通して、ファンのみなさんが求めている姿を見せられたことが素直に嬉しかったし、わたしも楽しかったんですね。しかも、5月の舞台経験以降から「CDリリースしませんか」というお話もいただいていました。その経験がきっかけで、ふたたび歌の世界に戻ってこられたし、やっぱり、「わたしはここが好きなんだ」と改めて感じました。

──FCを立ち上げた当初は、インフルエンサー的なことをやっていたんですね。

星名美怜  そうなんです。これまで積み重ねてきたことを一度白紙にし、「じゃあ、これから何をやっていこうか」と考えたとき、正直、最初は何も思い浮かばなかったんですね。そこで、「自分は何が好きなんだろう?!」と考えたときに、コスメが大好きで、商品を紹介するお仕事をやった経験もあったから、「コスメの情報を発信するインフルエンサーをやろう」と決めました。そこから、自分で撮影や動画の編集も覚えてやり始めました。

──動画の編集は、覚えるまで時間かかりませんでした?

星名美怜 めちゃめちゃ時間がかかりました(笑)。動画の編集の仕方がよくわからず、SEPTの舞台で共演している方々の中に動画編集が得意な人たちがいたので、「この文字をもっと薄くしたいんですけど」「こういう映像の挿入の仕方がわからない」などいろいろと質問をしては、やり方を教わりながらやってきました。
 SEPTの舞台へ出演されている方々の中には、自分で独立して活動をしている方もいますし、本当に多種多様なお仕事をされている方が多かったから、わたしは本当に共演者の方々にお世話になりっぱなしでここまで来ています。11月1日に恵比寿ガーデンルームで行った公演のバンドメンバーも、SEPTの舞台で繋がった方にお願いをして集めていただきましたし、わたしの楽曲を作ってくださった方がバンマスで入ったりと、いろんな繋がりから今のわたしは成り立っています。

──美怜さん、いい繋がりを持ってここまで進んできているんですね。

星名美怜  そこは、本当にありがたいですよね。しかも、すべてを一人でやることになったからこそ、どれだけ今まで恵まれた環境の中で甘えてやってきたのかも感じました。SEPTの舞台には、自立した活動をしている出演者の方も多かったので、そこで受けた刺激も、わたしに良い影響を与えてくれたから、とても感謝しています。

──すべてを自分でクリエイトしていくとなると、確かに大変さも出てきます。でも、自分の思いを表現しやすくもなりません?

星名美怜 なります。ただ、すべての責任を自分が負うことになるから、そこは大変です。わたしも大人ですけど(笑)、まわりに頼れる大人たちがいてくださり、いろんなご縁を繋げてくださっていることにも、すごく感謝しています。

──インフルエンサーとしての発信も、美怜さんの中では大事な活動ですね。

星名美怜 大事にしています。ただ,迷うことも正直あります。というのも,自分が好きなことと、ファンの人たちがわたしに求めている"好き"なことが、かならずしも一致するわけではないからです。わたしはコスメが大好きだから、コスメの情報を発信するのは楽しいけど。ファンのみんなが、それを求めているわけではない。やはり、みんながわたしに求めているのは、「歌って踊っている姿」なんですよね。実際、デビューが決まったことを発表し、『絶対最強自分支配』と『Question』を先行で配信リリースをしたときは、みなさんめちゃめちゃ喜んでくださいました。もちろんわたしも、みんなの期待に応えられたことは素直に嬉しかったです。

──美怜さん自身は、"アーティスト星名美怜"と"インフルエンサー星名美怜"、2つの表情を上手く使い分けながら進んでいく形だ。

星名美怜  そうなるのかな?!ただ、歌の活動のメイクにもコスメを発信している活動は生かされているし、女の子のファンがMVなどで魅せるメイクなどを参考にしてもらえたら嬉しいなと思っているから、2つの道を分けるというよりも、重なる面も出てくるとは思います。 
 

そういう発想を考えて実践していけるのも、自分でやっているからこその楽しさだと感じています。


──美怜さんの話を聞いていると、SEPTの舞台を経験したことは、今の星名美怜を語るうえで、とても大きな力になっているようですね。

星名美怜  SEPTの舞台を通して共演した方々との出会いは大きかったなと思います。あの場には、自分の活動をみずからクリエイトしている方が多いから、ものすごく勉強になります。それこそ、「FCの企画でツアーをやると、さらにファンとの距離が縮まるからやったほうがいいよ」「この間、一泊二日で温泉旅行をFCのみんなとやってきて楽しかった」など、いろいろ教えてくださいます。わたしも、そういうお話を参考にしながら、今年は「トークショー」「いちご狩り」「屋形船」、3つの機会を通してファンの方々との交流を深めてきました。そういう発想を考えて実践していけるのも、自分でやっているからこその楽しさだと感じています。

──ファンの人たちとの距離も、どんどん近くなっていいですよね。

星名美怜  そうなんです。わたしの場合、もともとファンの方々とはお友達や親戚みたいな感覚だったし、特典会や握手会もわたしは昔から大好きな性格。わたしのファンの人たちは、とにかく賑やかで、明るくて、元気。FCのチャット機能を使って、よく近況報告もしあっています。FCを開設したことで、以前よりもファンの方々との距離が近くなったなとすごく感じています。


まるでわたしの心を読まれている気がしてびっくりしました。


──ここからは、収録した楽曲の解説をお願いします。冒頭を飾ったのが、ミニアルバムのリード曲にもなった『絶対最強自分支配』です。

星名美怜 イントロの短いインパクトの強い楽曲をリード曲にほしいなという気持ちは最初からあったことでした。『絶対最強自分支配』は、インパクトを持った歌い出しから始まるので、初めて聴いたときから「これを絶対にリード曲にしたい」となりました。歌詞も共感できるといいますか、気持ちを奮い立てるような内容ですし、一見頑張りすぎてるくらいに気持ちを張った歌詞に思われがちですけど。自分の弱さを記すなど、共感する面がたくさんありました。中でも、強気に見せて、ちょっと繊細な感情も書いてあるところには、「その気持ちわかるな」と感じていましたし、まるでわたしの心を読まれている気がしてびっくりしました。

──曲中からは、かわいらしいセリフも飛び出してきます。

星名美怜  最初、「アイドルっぽくなりすぎるかな?!」とも思ったんですけど。でも、ファンの人たちがわたしに求めているのはそういう部分かなと思ったので、そこはアイドルっぽく言っています。

──続いて流れるのが、ダンスミュージックの『Question』になります。

星名美怜  なんで『絶対最強自分支配』と『Question』を先行配信曲にしたかの理由にもなるんですけど。今のわたしらしさの出た『絶対最強自分支配』を先行配信すると決めた時点で、もともといろんなテイストの曲をやっていきたい気持ちがあったからこそ、それをみんなへわかりやすく提示したい。しかも、あえてアイドルっぽくない面を出そうと、そのバランスを考えて『Question』を同時に配信リリースしたわけです。『Question』を選んだのは、この曲のテイストが好きだったというのが理由です(笑)。

──3曲目に収録したのが『Bubble Ring』です。

星名美怜 わたしも、スタッフの人たちも「このメロディーがいいよね」と言っていた推し曲です。わたし自身は、この曲のメロディーが好きすぎて選びましたけど。歌詞もわたしの気持ちと重なる面が多かったし、いろんな方が歌詞に共感をしてくれる内容だと思います。歌唱面でも、高音域から低音域までいろんな幅の声を出せれば、わたしの歌声の魅力をアピールしていける楽曲にもなりました。最近行っているリリース・イベントでは、野外会場で歌うこともあります。この曲、太陽の下で歌うとすごく気持ちいいです。

──4曲目は、激しく攻めた『Now Feel Saddest?』になります。

星名美怜  わたし、自分の高音域の歌声を強みにしてきたから、それを活かせる楽曲として、絶対にこの曲を入れたくて収録を決めました。ライブで歌っていても、ファンの人たちが一番盛り上がってくれるのが『Now Feel Saddest?』です。きっと、以前にソロとして歌っていたときに、この手のテイストの曲を好んでいたから、それもあって盛り上がってくれているのかなと思いました。

──TYPE-A盤には、『STAR RISE』を収録しました。

星名美怜  『STAR RISE』のイントロの部分を、わたしがライブで「Wow Oh Oh」と歌いだすと、みんなも一緒に「Wow Oh Oh」と歌ってくださいます。そこは、わたしも狙っていたところ。「この曲をライブの最後に歌いたい」と思って、作品に収録することを決めました。『STAR RISE』はキラキラとした、走り出す感じの曲調。しかも青春感もあるから、自分よりも年下世代の人たちにも共感してもらいやすいし、「青春しているな」というときに、この曲を聴いてもらえたらなとも思っています。

──TYPE-B盤に収録をした『Glow My Heart』。こちらはダンスミュージックになります。

星名美怜 収録曲の幅を出したいとなったときに、『Question』とは違う感じの。それこそ『絶対最強自分支配』と『Question』の間を取り持つダンスナンバーにピッタリの曲として『Glow My Heart』を選びました。この手のテイストはわたし自身も挑戦したことがなかったので、一種の挑戦曲として歌わせていただきました。結果、『Question』と『Glow My Heart』を収録したことで、作品全体にグラデーションを出せたなと思います。

──TYPE-C盤には『ミチシルベ』を収録しました。

星名美怜 すごくメッセージ性の強い曲ですし、ファンの方々との繋がりがすごく顕著に見える歌詞や楽曲になりました。歌詞には、「みんなの未来をわたしが見届けるよ」という意味と「みんなにわたしの未来を見届けてほしい」という、お互いを支えあう関係を記しているところがすごくいいなと思っています。実際に、わたしとファンの人たちとの関係性もそうですし、わたしの中にある「ファンのみんなが大好き」という気持ちを歌にしているのも好きなところです。

──道標と名付けたように、美怜さん自身がファンのみんなを導く存在にもなっていくわけだ。

星名美怜  そうでありたいですね。わたし自身、ファンのみんながいるから頑張ろうと思えるし、ファンのみんなも、わたしがいるから頑張れるとなってくれたら。そうやってお互いを照らしあえる存在であれたらいいなと思うし、そういう思いを記した、すごく素敵な歌詞だと思いました。


これまでと同じように迷うことなく、自分のやりたいことを素直にやっていけたらいいなと思っています。


──1枚の作品を作りあげたことで、今後に向けての道もいろいろと見えてきたのではないですか?

星名美怜 そうですね。じつは一人で活動を始めたばかりの頃は、ライブをやりたいどころか、歌いたいという気持ちが1mmも出てこなかった時期がありました。その頃って、今考えると、「歌いたい」自分の心に蓋をしていただけなんだなと思い返します。でも、こうやって歌う機会を得て、自分の素直な気持ちを解き放ったことで、「わたしにとって人生で一番楽しいのって歌うことだし、ライブなんだ」と改めて実感することができました。11月1日に行ったライブは本当に楽しかったんですけど。でも、まだみなさんに楽曲が浸透していない中でのライブだったから、来年もまたライブの機会を作ってやっていきたいなと思っています。

──ということは、まだまだライブで生きる曲たちも増えていきそうだ。

星名美怜  でも、ミニアルバム『Once Upon a Star』を作ったことで、ライブで絶対に盛り上がりを作れるセットリストを組める自信を持てたから、ここからは「ライブでこういう曲もあったらいいな」という表情を増やせば、バラードだって組み込みながら、これまでと同じように迷うことなく、自分のやりたいことを素直にやっていけたらなと思っています。

──ミニアルバムのタイトルに記した『Once Upon a Star』、ここにどんな思いを込めたのかも教えてください。

星名美怜 STARとはキラキラと輝く星のこと。自分の名前にも星が付いていますが、支えてくれるみんなと一緒に、もう一度輝く場所に進みたい。星のように輝いていく景色を、みんなと一緒に見れたら、見たいなという思いを込めて、みずからタイトルを名付けました。
  今回の作品では、選曲やタイトルを名付けるのみならず、ジャケットやブックレットのデザイン、CD盤の盤面のデザインまで、スタッフさんと一緒に話をして、アイデアを出し合いながら、最終的には全部自分で決めていきました。ここまで細かく制作に携わったのは初めてになるからとても新鮮な経験でしたので、出来上がった盤が手元に届いたときの喜びは格別なんだろうなと思っています。

──3パターン用意した衣装も、みずからのアイデアを元にデザインしたのでしょうか。

星名美怜  アイデアは出しました。メインになる赤の衣装は、強気な楽曲が多いし、人の目にも止まりすい色ということで、メインの衣装は赤にしてほしいとお願いをしました。そのうえで、みんなが求めているアイドルらしい姿ということから、モノトーンの衣装や、バービードールのようなお人形のイメージを持ったピンクの衣装を用意しました。『絶対最強自分支配』のMVでも、シーンや雰囲気に合わせて、3つの衣装姿を見せて撮影をしました。『絶対最強自分支配』の歌詞からは二面性が見えてくるように、MVでも、衣装も合わせた面も含めて、いろんな表情を見せています。

──これから、どんな素敵な未来を描いていくのか楽しみにしています。最後に、改めてひと言お願いします。

星名美怜  1stミニアルバム『Once Upon a Star』は、1から制作へ携わらせていただけたように、わたしにとってすごく大切な作品になりました。このミニアルバムがみなさんの手元に届いたとき、「この作品を買って良かった」「この曲を聴けて良かった」と思える、そういう作品になれていたら嬉しいです。1stミニアルバム『Once Upon a Star』を手に、これから星名美怜は新たなスタートを切ります。これまで以上にたくさんの方々とお会いできるように頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。

Text:長澤智典
 

<インフォメーション>


星名美怜「絶対最強自分支配」MUSIC VIDEO


『Once Upon a Star』
2025年12月3日発売

各¥2,500(税抜:¥2,273)
全5曲収録

JKT
■Type-A(TKCA-75316)
1. 絶対最強自分支配
2. Question
3. Bubble Ring
4. Now Feel Saddest?
5. STAR RISE


JKT
■Type-B(TKCA-75317)
1. 絶対最強自分支配
2. Question
3. Bubble Ring
4. Now Feel Saddest?
5. Glow My Heart


JKT
■Type-C(TKCA-75318)
1. 絶対最強自分支配
2. Question
3. Bubble Ring
4. Now Feel Saddest?
5. ミチシルベ

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