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2023.12.07
Gran☆Ciel

Gran☆Cielは変化するときに、新しくなるときに強くなるグループだと思っています。「Gran☆Ciel 2nd one man tour-僕らの未来へ-」公演レポート!

  3rdシングル『僕らの未来へ』を手に、東名阪を舞台にした「Gran☆Ciel 2nd one man tour-僕らの未来へ-」。同ツアーのファイナル公演が、12月3日(日)にZepp Diver Cityでバンドスタイルのもと行われた。この日は、オリジナル楽曲を全曲披露。天音七星、夢咲りりあ、濱田菜々・牧野真琴が、年内いっぱいで卒業。現体制としては最後のワンマン公演となったこの日の模様を、ここにお伝えしたい。

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 華やかなSEが鳴り渡る場内へ届いた、舞台裏からメンバーが上げる気合の声。この日のライブへ全力で向かおうとする彼女たちの想いが伝わる。ライブは、『ナツオト』からスタート。とても爽やかな幕開けだ。フロアからは、メンバーらに向けた熱い声が飛び交う。夏風にも似た熱い声援の風を受けながら、彼女たちは胸に抱いた想いをフロア中の人たちに向けて告白するように伝えていた。ライブの冒頭でこの曲を聴きながら卒業を控えた4人(天音七星、夢咲りりあ、濱田菜々・牧野真琴)のことを思うと、声にならないいろんな気持ちが胸の中を駆けめぐってゆく。

 

  新しい道へ、未来に向けて駆けだすように、彼女たちは爽やかに『蒼の向こう』を歌唱。この2曲の流れに、早くも胸アツにならずにいれない。舞台の上のメンバーらは愛らしい笑みを浮かべ歌いかける。その視線は、輝きが待つ未来を見つめていたのだろうか…。

 

 改めて振り返ったとき、この日が新たな始まりの景色として胸の中に浮かび上がるのだろうか。そんな気持ちも抱えつつ、『Do you love me?』を受け止めていた。軽快に駆ける演奏の上で、一体化した綺麗なパフォーマンスを見せて歌う7人の姿が印象深い。「Do you love me?」のセリフも、胸をキュンと騒がせた。

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  メンバーそれぞれの気合の入った自己紹介の言葉。7人も、この場でみずからを輝かせようと、舞台の上から眩しい笑顔を降り注いでいた。

 


  次のブロックは、「さよなら永遠の恋と過ごした日々」と力強く歌いだす声と、駆だしたバンド演奏に乗せた『雲』からスタート。「さよなら」の想いを綴った切ない楽曲ながら、舞台の上からは伸び伸びとした彼女たちの歌声が響いていた。心の羽根を広げた7人の歌声は、「さよなら」と歌いながらも、この空間の中で力強く羽ばたいていた。

 

  続く、夢咲りりあが作曲、天音七星が作詞をした『キミと僕の蒼空』でも、彼女たちは歌声の翼を羽ばたかせ、優しいそよ風に乗り、これまでの歩みを振り返りながらも、この先へ向かって羽ばたき続ける強い意志を伝えてきた。彼女たちがその先へ向かって羽ばたく姿の横には、君という仲間たちが必要だからとも誘いをかけていた。爽やかなその歌声、まるで青空のようだ。

 

  いつだって支え続けてくれる特別な君へ向け、7人はキリッと前を見据え、胸の内に秘めた想いを告白するように『願いYou & I』を、軽やかに歌いながら届けてくれた。彼女たちの歌は、いつだって心の背中を優しく押してゆく。だから、メンバーらが口にする歌詞の一言一言を信じてみたくなる。彼女たちが『願いYou & I』を通して、"君"という存在を信じてくれるのなら、ずっと熱い視線を舞台の上に向け続けたい。フロアを見つめながら、一人一人が告白するように歌う姿が、とても印象深く見えていた。

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 次のブロックは、アコースティックなスタイルで歌唱。メンバーたちも、このブロックではハイスツールに座って歌唱。最初に届けたのが、『ピンバッジ』。優しいアコギとエレピの音色の上で、彼女たちは晴れた歌声を、ときに綺麗に重ねあわせ、ときに一人一人が伸びやかな歌声を響かせ、夢に向かって次への一歩を踏み出せると歌っていた。演奏がシンプルなぶん、メンバーたちの歌声の魅力を、いつも以上に臨場感を持って味わえたのも嬉しい。

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 続く『ハミングバード』 でメンバーたちは、軽やかに弾む演奏にあわせて心地よく身を揺らしながら、強い意志を胸にした言葉の数々を、爽やかな歌声の風に乗せてフロア中へそよがせていた。

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  天音七星が、アコギの演奏に乗せて『ナキゴト』をワンフレーズ歌うサプライズも飛び出しつつ、アコースティック・コーナーの最後に届けたのが、『僕らは』。メンバー一人一人が歌声をリレーしてゆく姿や、7人でハーモニーを作りあげる様に、耳がズーッと惹かれていた。一人一人の優しい歌声に、このままずーっと包まれていたい。

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  甘いエレピの音色に乗せた始まり、バンド陣が楽曲にゆっくりと音を色づけてゆくのにあわせ、彼女たちは『セブンスター』を歌いだした。曲が進むにつれ、次第に歌声に熱と想いが注がれる。ゆったりとした曲調ながら、7人の歌声からは、未来へ向けた強い意志が伝わってきた。

 

 これからの季節が似合う『アイボリー』を、彼女たちは一つ一つの歌詞に深く強い想いを込めながら歌いあげる。ときにメンバーどうしで寄り添いあう姿を、一つとして見逃したくない。思い出を零したくないからこそ、心は歌声に寄り添いながらも、視線はずっと7人の姿を追いかけていた。

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 続いてはメドレーコーナーへ。先に伝えておくと、心の色を変えるように7つの色を持った曲たちを次々届けてきたのが嬉しかった。メドレーは、ふたたびこの空間に熱を描きだすように『感動ナミダ』からスタート。「HEY!HEY!HEY!」の声に合わせ、フロアから突き上がる拳。場内にも、ふたたび熱情した景色が生まれだす。メドレーといいながらも、ほぼフルで届けてくれたのが嬉しい。


  軽やかにスキップをしながら綺麗な歌声を掛け合うように歌ったのが、『(a)SLOW STAR』。この曲では、歌の途中にメンバー紹介も挿入。どの楽曲も相応の分数を取って歌ってくれるのも嬉しい。


  青春という眩しい光を降り注ぐように歌った『夏空』で彼女たちは、その場で飛び跳ねながら、みずから眩しい輝きの中へ飛び込むような姿を見せていた。間奏では、濱田菜々が華やかに、でも激しいダンスパフォーマンスを見せていたのも印象的だった。止まることなく『Lipstick』へ。楽しい空気をさらに膨らませるように歌が進んでゆくのが嬉しい。途中には上丘鈴華と濱田菜々が、小林夢叶のほっぺをキュッとつまむ場面も登場。互いのことを好きすぎるからこそのお茶目な姿も、嬉しい見どころだ。


  その姿、一瞬だって見逃せない。明日へグッと生み出す強い意志を胸に、彼女たちは心動くままに『ふたりサイダー』を歌っていた。そのまま演奏は、『奇蹟はきっとMy Days』へ。曲が進むごとに、7人の歌声が満開に花開くように印象深い姿を見せてゆく。どんどん華やぐこの景色が嬉しく胸をときめかせる。
  メドレーコーナーの最後を彩ったのが、『群青』。胸に手をそっと寄り添え、想いを引き出すように歌う姿も印象的。メドレーコーナーの最後にキリッと未来を見据えた歌を届けたところへ、7曲を通した一つの物語を味わえた気分も覚えていた。

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 ライブも後半へ。ここからさらに熱狂のギアを上げるように、力強く華やかに『Future』が駆けだした。メンバーたちも凛々しい声を魅力に、未来へ向かって力強く踏み出す意志をパワフルに届けてきた。気持ちを前へ前へと押す彼女たちの歌声や演奏に触れ、心が嬉しく奮い立つ。

 

『Yakusoku』も、先に触れた『Future』と同じくSPYAIRのUZの手による楽曲。この曲を通し、7人はさらに熱を上げ、沸き立つ熱い想いを感情的に揺れ動く声に乗せて歌っていた。一人一人の歌声が、強い光の矢となって胸に突き刺さる。その言葉が、さらに気持ちを熱く奮い立てる。彼女たちの歌声が、心を笑顔にしてゆく。

 

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  熱い熱い楽曲は、ノンストップで身体を直撃する。『Dream on Dreamers』でもメンバーたちは、攻めた姿勢で想いを強く込めた歌声を突きつける。一つの覚悟を背負って歌う姿に触れ、気持ちが熱く騒ぐ。この感情、もっともっと熱く騒がせてくれ。


 
  1曲ごとに、どんどん熱を増してゆく様がたまらない。『僕らの未来へ』でも観客たちは、晴れた心のまま、7人へ向けて掲げた手を伸ばしていた。いや、そうしたくなるくらい、心が熱く奮い立っていた。「行こう!僕らの未来へ」の歌詞へ、同じように熱い想いを重ねたい。

 

  「いくよー」「もっとー」と上げる声にあわせて、フロア中から上がる熱情した声。『short story』を歌う彼女たちの声には、爽やかさの中にも熱い想いがみなぎっていた。愛らしい様や歌声の中から伝わる高ぶる想いに刺激を受け、歌を受け取った側の気持ちも熱くなる。「終わりなきストーリー 届けたいよ」。その言葉を信じて、これかれらGran☆Cielの描く未来へ向かった物語を追いかけ続けたい。

 

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  『閃光Believer』が飛び出した。フロア中から、熱い熱い声が飛び交う。誰もが気持ちを奮い立て、この場に生まれた熱い空気をさらに膨らませるように拳を振り上げ、気持ちを一つに溶け合っていた。「照らせ もっともっと遠くまで 光れずっとずっと何時までも」。その言葉通りの熱い想いに、このままずっと抱かれてたい。


          
 熱情した気持ちのまま、ずっと駆け続けたい。『明日へ!』に乗せ、ドキドキとしたこの感情を胸の内でギュッと抱きしめながら、7人と一緒に見たことのない景色を見るためにも明日へ向かって駆け続けたい。「夢は終わらない広がる世界」の歌詞が、僕らに眩しい希望を降り注いでくれた。

 


 最後にGran☆Cielは『虹』を歌唱。一人一人が胸に手を寄り添え、想いを込めた声で「君だけを見つけたい この世界のどこにいようとも」と歌っていた。深く深く想いを込めた歌声は、触れた一人一人の心へしっかりと響いていた。

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 ふたたび力強く駆けだすように、アンコールは、『この声』からスタート。さぁ、ここからもっと高く拳を突き上げ、熱い気持ちを胸に、彼女たちと一緒に熱情し続けようか。熱狂を超えたその先にどんな景色が広がっているのか、その様を一緒に見に行こうじゃないか!!!!!!!

 

   さらに華やかさを増すように、彼女たちは『未来の言葉』を歌唱。描いた夢をけっしてあきらめない彼女たちの言葉を信じて、これからも一緒に突き進みたい。そんな気分も胸に覚えながら、晴れた声で歌う7人の姿に熱くなった心の手を伸ばし続けていた。12
 ここで、卒業をす控えたメンバーらが想いを言葉にしてくれた。

 

 「わたしは健康第一を目標に日々生きているんですけすど。本来ならば、お医者さんに「常人の何倍も何倍も生活習慣に気をつけてください」と言われているこのわたしの身体では、アイドル活動は出来ないんじゃないかと思っていました。それでも、無理してでもアイドルになりたいと思って、わたしはこのかけがえのない時間をGran☆Cielという大好きな場所へ注ぎ、こうやって活動できていることが本当に幸せです。みなさん本当にありがとうございます」(牧野真琴)

 

  「デビュー当時のときは、まさか5年後、わたしがこんなにステージ上にいる自分を好きになるとは思っていなかったくらい、これは全部応援してくれるみんなと、そして、いつも支えてくれるメンバーと、たくさんたくさんチャンスをくれた大人たちのおかげです。ここまで、すごくすごく楽しい日々を過ごしてきました。Gran☆Ciel、濱田菜々、最高に格好いいアイドルになれていましたか?これから先、大好きなGran☆Cielがずっと愛され続けてゆくグループであることを願っています。Cielは変化するときに、新しくなるときに強くなるグループだと思っています。これからのGran☆Cielの応援をよろしくお願いします」(濱田菜々)

 

  「わたしはCielの結成から約5年という活動をして、アイドルは7年活動をしてきました。何事もあまり長く続かないわたしが、こうしてこのステージに立っているのは、たくさん支えてくれた橋元さん、社長、たくさんの関係者の方々、大好きな家族、友達、そしてメンバーとみなさんがいてくれたからです。大好きなメンバーと、どんなときもいろんなことを乗り越えてきて、わたしもすごく大きくなれたし、こんなにも大好きなグループと、大好きなみなさんと出会うことが出来て、とっても幸せに思います。みなさんと出会えたことは、わたしの人生の大きなご褒美だし、宝物だと思っています。大切な居場所を離れるという決断をしたのは、わたしにとって大きな決断でしたが、これからのCielを繋いでくれる後輩に託して、新たな道へ進みたいと思います。Gran☆Cielは唯一無二のグループ だと思っていて、今もとってもとっても愛されていますが、これからも、もっともっと愛されるべきグループだと思っています。Gran☆Cielという名前の"壮大な空"という意味のように、大きな空へ羽ばたいてくれるグループになるように、わたしもこれからも応援していきたいと思います。これからもGran☆Cielが大好きです」(夢咲りりあ)

 

 「わたしはJewel☆Ciel時代から約5年間活動させていただいていて、アイドルとしては約8年間活動させていただきました。アイドルを始めて、そしてCielになって、けっして平坦な道ではなかったんですけど。とくにCielに入ってからは、リリースやワンマンなど、とたくさんの経験をさせていただいて。そのたびに本当にたくさんの方々に私たちは支えられているんだなと実感しました。一つ一つの出会いが奇蹟で、すごく出会えて良かったなと心から思っています。わたしのGran☆Cielとしての未来はここで終わりですけど、「僕らの未来へ」とタイトルにあるように、この先の自分の未来、そしてCielの未来、みんなの未来が明るい未来になるように、いつまでもわたしはみんなのことをたくさんたくさん考えています。この先のCielの未来は、希美やりんりんや鈴華にバトンを託しました。この頼もしい後輩たちが、みんなをさらに楽しい場所に連れていってくれます。だからわたしも、これからはみんなと同じ立場でGran☆Cielの応援をしていきたいし、Cielと共に歩んでいきたいなと思っています。だから、これからの未来もCielと一緒に過ごしてください」(天音七星

 

 「Jewel☆Ciel時代からずっとCielのことを支えてくれて、Cielを守り続けてくれた、初期メンのりりあちゃんと七星ちゃんと菜々ちゃん。そしてGran☆Cielとして一緒にたくさん乗り越えてきて、一緒に走り続けてきた真琴が、12月いっぱいで卒業することになりました。いろんなことをいっぱい乗り越えてきた仲間だったから、来年から一緒にいないと思うとすごく寂しいし、この時間がずっと続けばいいのにな、終わらなければいいのになってすごく思います。4人は卒業してしまうけど、Gran☆Cielはまだまだこれかも続いていきます。今日、ここで思った「楽しかった」という気持ちとか「悔しかった」と思う持ちを未来へ繋げていけるように。そして、4人がたくさん残してくれたものを、次のCielとして届けていけるように、守っていけるように、これからも私たち一生懸命頑張りたいと思います。今日見たこの景色、絶対絶対一生忘れません。これからもGran☆Cielの応援よろしくお願いします」(望月希美奈)

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 「夢は明日でできているんだ 手の中にあるよ…・ほらね!」と歌声を響かせ、Gran☆Cielは最後に『アシタミライ』を歌唱。年内で熱業する4人の新しい未来へ、生まれ変わり、進化を続けるGran☆Cielの未来に向け、7人は「夢は明日でできているから」と、未来を向いた自分たち自身へ。そして、応援してくれる人たちの未来に向けてエールを送っていた。

 


  7人のGran☆Cielとして過ごす時間は限られている。だからこそ、与えられた時の流れの中、少しでも多く思い出を重ね続けていきたい。

 

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TEXT:長澤智典


セットリスト


『ナツオト』
『蒼の向こう』
『Do you love me?』
『雲』
『キミと僕の蒼空』
『願いYou & I』
『ピンバッジ』
『ハミングバード』
『僕らは』
『セブンスター』
『アイボリー』

メドレー
『感動ナミダ』
『(a)SLOW STAR』
『夏空』
『Lipstick』
『ふたりサイダー』
『奇蹟はきっとMy Days』
『群青』

『Future』
『Yakusoku』
『Dream on,Dreamers』
『僕らの未来へ』
『short story』
『閃光Believer』
『明日へ!』
『虹』
-ENCORE-
『この声』
『未来の言葉』
『アシタミライ』

 

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SNS

https://twitter.com/Gran_Ciel_0320
https://gran-ciel.jp/
 

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