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2023.09.12
ポラライト

この日に生まれた光を、また、いろんなところへ繫いでいこうじゃないか。 ポラライト2周年記念ワンマンライブ「繋ぐ光」公演レポート。

 先に嬉しい報告をしておこう。この日の開催を前に、チケットがSold Outを記録した。完売を目指し、メンバーたちはライブ活動のみならず、街中へ繰り出し、積極的にビラ配りも続けてきた。その努力と熱意が、今回のSold Outという成果に繋がった。

 9月11日(月)、Spotify O- WESTを舞台にポラライトは「ポラライト2周年記念ワンマンライブ「繋ぐ光」」公演を開催。6つの強い意志を持った光が、たくさんの人たちの胸に届けば、この会場で生まれた大きな光を、さらに期待と一緒に大きく輝かせていった。ここからは、当日のライブの模様をお伝えしよう。


 SEが流れだしたとたん、フロアから響いた「クラップいくよ!!」の声。その声を合図に 場内中で大きな手拍子が鳴り出せば、その響きへ 誘われるようにメンバーらが舞台へ姿を現した。
  
 ポラライトのライブは、6人が舞台の上で円を作り、天高く指を指し指しながらくるくると回る姿からスタート。彼女たちは、キラキラとした輝く音色を振りまいて駆けだした『カレイドスコープ』に身を預け、舞台の上で軽やかに舞い踊りだす。6人は、煌めく音色たちが敷きつめられたカンバス (楽曲)の上へ、満員の観客たちの心の中にあるたくさんの絵の具を使い、6つの歌声の絵筆でカラフルな絵を描いてゆく。6人が眩しい笑顔を歌声にまぶしながら、チャーミングに歌い躍るたびに、目の前の景色が万華鏡のようないろんな表情を見せながら煌めいていた。なんて、胸をときめかせる景色だろう。

  楽曲は、一気に速度と激しさを増すように走り出した。彼女たちは『Blank Dreamer』に乗せ、胸の奥に秘めたもどかしい感情に痛い色を塗り重ねだす。6人は苛立つ気持ちを吹き飛ばし、そこへカラフルな希望の色を塗り込もうと、躍動したパフォーマンスを見せながら感情のボリナュームを上げてゆく。6人はお利口さんな自分を脱ぎ捨て、凛々しい歌声の絵筆を用い、自分らしく生きる強い意志を次々と塗り重ねながら、力強く躍動するパフォーマンスを通して観客たちの騒ぎたい気持ちを煽っていた。

 後ろ向きに立ったメンバーが、曲にあわせて2人ずつ振り返るたびに、眩しい笑顔にハートが次々と射抜かれる。6人は甘えた素振りや愛らしい歌声を魅力に、『Love My Memories』を歌いながら、君との想い出を心のページに次々と綴っていこうと呼びかけてきた。曲を重ねるごとに、6人の輝きが増してゆく。「君に伝えたいハート」や「君に伝えたい鼓動」とチャーミングな仕種で歌われるたびに、6人に笑顔で誘われている気持ちになり、胸がキュンキュン騒いでいた。この特別な今を、ずっとずっと眩しさの消えないこの景色を、『Love My Memories』という歌の中へギュッと閉じ込めてしまいたい。6人と満員の仲間たちとで作りあげたこの熱情した思い出を胸の奥にしまい込み、何時でも取り出せる宝物にしておきたい。そんな気持ちを覚えながら、6人の姿を見つめていた。


 MCで、「今日は特別美しい」と答えたのが、陽南凛音。ワンパ(マ)ンでマンパンの景色に感動していた、茉白ゆけ。緊張のあまり歌が飛んでしまったと語った、眠衣えの。みんなの熱狂した声に興奮していた、西那恋夕。柄にもなく緊張していた、乃井日菜子。以外とクールな姿で、「今年も仕方なくみなさんを幸せにしてあげます」と語っていたのが、渡辺葵。
  ポラライトが誕生して、この日で2年。ライブタイトルに付けた「繋ぐ光」の言葉を考えたのが、渡辺葵。「ここはまだ通過点。ここまで繋いできた光を、この先もみんなと一緒に繋いでいきたい。いろんな光を、これからもみんなと見ていきたい思いを持って、このタイトルを名付けました」と語っていた。


  まだまだ最近のこととはいえ、この曲を耳にすると、ポラライトが初めてのツアーを行っていた頃を思い出す。6人は少し季節を戻すように、哀愁も抱いた華やかな旋律に乗せ『桜散る前に』を歌唱。離ればなれになってしまう前に、愛しい君にこの気持ちを伝えたいと、小さなドキドキを胸に秘めながら、彼女たちは心の本音を春風に乗せて伝えてきた。6人が軽やかにステップを踏みながら渡せない手紙を読むように歌うたびに、心に勇気が漲り、募るせつない気持ちが輝きに変わりだす。物語のヒロインに心を染め上げ、「桜が散る前に君に伝えなくちゃ」と胸に秘めた思いを真っ直ぐに届ける6人の姿に胸がキュッとしめつけられる。もどかしい思いを希望に変えるように、彼女たちは『桜散る前に』を眩い笑顔で届けていた。

  めざましの音が鳴るのを合図に、6人は軽やかにSTEPを踏み、歯磨きポーズも加えながら『ねんねんころりベイベー』を歌いだした。とても軽やかな、触れているだけで胸がウキウキと弾みだす楽曲だ。甘い声で「ねんねんころりベイベー」とチャーミングに歌う姿が眩しく見えていた。舞台の上でわちゃわちゃとはしゃぐその姿は、まだ寝ていたいと歌いながらも、寝起きからベッドの上で元気に騒ぐ、パジャマパーティーを終えた翌朝の女の子たちのような姿にも見えていた。その姿は、部屋の窓から射し込む朝陽以上に眩しい。間奏では、腕を振り上げはしゃぐ6人にあわせ、フロア中の人たちも振りを真似、狭い中でも右へ左に動きながら、ここに生まれたポカポカとした幸せをしっかり味わっていた。

 「コットンキャンディー わたがし雲 ぱくり食べて 空いた穴から ほら」と歌う声が、胸をキュンと甘くときめいた色に染め上げる。6人は秘めた思いを脹らませるように、恋に恋する乙女に心を染め上げ、愛らしさをたっぷりに『コットンキャンディロマンス』を歌っていた。歌にあわせて、メンバーと観客たちがクラップを重ねあう様も、胸をドキドキ膨らませる嬉しい要素。軽やかに弾み続ける四つ打ちのビートにあわせ、ハートの鼓動も高鳴り出す。ちょっと奥ゆかしい乙女になって、愛しい君へ向けて妄想を膨らませてゆく様を、6人は舞台の上でチャーミングに歌い踊りながら物語っていた。彼女たちが、物語に登場する姫になって伝えてきたもどかしい淡い恋心が、甘い香りを持ってずっと胸に届いていた。

 心のカンバスに理想とするLOVEの景色を描くように指の絵筆を空へ向かって走らせ、「こっそりお揃いのアーガルイ模様」と歌いだすのを合図に、彼女たちは眩しい輝きを放つように『シミラールックウィンター』を歌いだした。冬を舞台にした初(うぶ)な恋心を歌うたびに、6人の、妄想の中でときめく恋心もキラキラとした輝きを増してゆく。6人がファンタジックな恋物語を描くように歌い躍る様は、恋にときめくあまりに胸がワクワクしすぎて無邪気にはしゃぐ乙女たちのようにも見えていた。片思いの女の子の妄想に浸る素敵なひとときが、まるで映画の一場面のように目の前に広がりだす。ポラライトが歌う片思いの恋の歌には、青春の輝きがとても似合う。


 MCでは、2年間の想い出を振り返るトークの中、茉白ゆけが「会場ごとに新曲をお披露目したことと、今の衣装をお披露目した東名阪ツアーが、記憶に残っている嬉しい想い出」と語れば、眠衣えのは、「1年前に北海道で1周年を迎えたとき、いただいた大きなケーキを、ホテルの大きな部屋に集まってみんなで食べたことも素敵な想い出」と伝えていた。


 素敵な過去の思い出も語りつつ、次に披露したのが、この日初披露となる新曲。この曲は動画撮影がOK。SNS上にもいろいろ映像がアップになっているので、チェックしてほしい。
  新曲の『恋音バブリチュー』は、爽やかな音符の風が場内中を心地よく駆けめぐる青春色満載のサマーチューン。初見にも関わらず、フロアからは熱情した声が飛び交っていた。「君に夢中 あいうぉんちゅう」や「初恋中 バブりちゅう」など、言葉遊びも巧みに組み込みながら、恋にときめくあまりハートがバグってしまう乙女の恋心を、この曲では描きだす。爽やかな楽曲に相応しく、6人はときめく思いを胸に、舞台の上を軽やかに舞い躍っていた。落ちサビで胸をキュンと鳴らせば、ラストに向かってドキドキした恋心を膨らませるように「君に夢中 あいうぉんちゅう」とせまる彼女たちに触れ、ハートがすっかりバグっていた。歌い終わり、「『恋音バブリチュー』は、"ちゅう"の韻を踏んでいる言葉を歌うときに唇が前に突き出るところがポイント」と、乃井日菜が語っていた。


  後半戦は、1周年公演のときに初披露した、メンバーにとっても想い出深い曲の『ゆめもあくりあ』からスタート。「だんだん僕ら光って」「どんどん夢を照らそう」と歌い繫ぐ始まりも印象的。6人は温かいハートフルな歌声を綺麗に重ねながら、胸に秘めた大切な思いを心の中から呼び戻すように歌っていた。夢に向かって駆け続ける6人の心の内には、こんな大切な思いがあったことを『ゆめもあくりあ』は教えてくれる。間奏では、メンバーと観客たちが同じ振りをして盛り上がる場面も登場。6人は、みんなで心を一つに夢を追いかけ続けてきた日々を思い返ように歌えば、ときに観客たちも加えて一緒に飛び跳ねながら、胸に抱いた思いを改めて脹らませていた。「大切な仲間がいる未来は そこに待ってる」や「僕らならきっとやれるのさ」の言葉が嬉しい。これからも、大好きな仲間たちと一緒に描いた夢を光らせ続けてほしい。舞台の上の眩しい6人の姿を見ながら、そんなことを思っていた。

  『シースルーバングに誘われて』が始まったとたん、フロア中が爆上がりだした。場内中から絶叫にも似た声が響き渡る。夏の光を推進力に、6人と観客たちが眩しい景色に向かって一斉に、力いっぱい駆けだした。6人は心を解き放ち、爽やかな歌声の風を吹かせれば、その歌の風に刺激を受けた観客たちが力の限り叫びだす。恋するハートが、カラフルに色づきだすようだ。6人と僕らは今、夏がかけた最高にキラキラした魔法に魅せられ、もどかしい片思いの青春物語の中、全力で弾け飛んでいた。弾けるこの衝動を抑えられない。もっともっとこの熱い気持ちを弾ませ、眩しいあの景色の先まで連れていってほしい。

 未来の景色に向かって6人は歌声の花弁を目一杯広げ、その先に見える眩しい景色をつかもうと夢見ながら、思いきり小さな花を太陽に向かって咲かせていた。『向日葵ダイアリー』を通して6人は、夢や未来を光合成しながらどんどん輝きを増してゆく。舞台の上に咲いた6つの花が‥いや、6つのみずみずしい花びらを持ったポラライトという大きな花が、その先に描きたい未来に向かって咲いていた。彼女たちが想いを詰め込んだ花粉(言葉)を歌声に乗せて飛ばすたびに、夢を詰め込んだたくさんの花粉(思い) が一人一人の心の中で芽吹けば、一人一人の心の中に咲いた花の花粉が、またいろんな人へと伝わっていく。彼女たちが、その輝きを未来へ向けて咲かせ続ける限り、夢の種を受け取った人たちが、これからもたくさんポラライトという向日葵畑のまわりに集まってくるに違いない。


  「2年間一人もメンバーが変わってないことは本当に素晴らしいこと」とファンの叫んだ言葉を合図に、フロア中で沸き起こった「ポラライト」コール。その声に導かれて、ふたたびメンバーが舞台へ登場。

  アンコールの最初に歌ったのが、『リアル』。力強く元気に駆け出した楽曲に身を預けた6人が、力いっぱい声を張り上げ、夢をつかもうと全力で走り出した。彼女たちは「踏ん張って 踏ん張って ただ前に進むよ」と歌っていた。でも6人は知っている。自分たちが本気で輝こうとする努力を一つ一つ積み重ねていけば、夢がリアルになることを。その夢はぜんぜん小さくてもいい。立ち塞がる壁をコツコツと壊し続けていれば、現実に姿を変えた夢が目の前に現れることを彼女たちは何度も経験してきた。だから彼女たちは、夢物語ではなく、夢を現実に変える確かな自信を持って『リアル』を歌っていた。傷ついても何度も立ち上がり、傷だらけになりながらも夢を現実に変えてきた姿を、ここに集まった人たちの多くは知っている。いや、一緒に夢がリアルになる姿を見続けてきた。だから力いっぱい、彼女たちにエールを送っていた。


 ふたたびここに夏景色を取り戻するように、6人は『夏の約束』を歌いだした。「何もかもが夏のせいだ」と歌うその声を合図に、6人は、ここに集まったたくさんの仲間たちと一緒に、終わらない夏の景色を描き続けていた。彼女たちはこの場に、眩しくて熱い景色と思い出を刻もうとしていた。この場に、けっして消えない夏の景色を、6つの歌声の絵筆で力強く爽やかに塗り上げていた。「なにもかもが君(ポラライト)のせいだ」。そう、この楽しさや眩しい思いを。1回きりの情熱を何度だって甦らせ、力に変えてゆくポラライトのライブだからこそ、また一緒に触れ合いたい。そんな約束を、ここで一緒に誓いあっていた。


  ここで渡辺葵が、グループを代表して、「まだ2年、ここが通過点で、この先も続いていくし、大きくなる光です。私たちの夢と、みんなの夢を繋げていきたいです。今日、2周年をこの6人のメンバーと、ここにいるみなさんと、そして関係者のみなさんと作ることが出来て本当に幸せです。3年目もよろしくお願いします」と、未来へ向けての抱負を伝えてくれた。そして…。


 最後は、やはりこの歌だ。6人は、この思いを届けたかった。「僕らの」「ポラライト」のかけあいを合図に飛び出したのが、『僕らのポラライト』だ。「みなさん、もっと盛り上がれー」の声を合図に、6人は眩しい笑顔と声で、力いっぱいに歌っていた。フロア中から沸き上がる絶叫にも似た声・声・声。「あなたにあなたにあなたに伝えたい」の声に「俺もー」と返すやりとりが生まれるたび、胸に熱い思いが込み上がる。6人が「あなたにあなたにあなたに伝えたい この想い」と、フロア中の人たちを指差しながら届けた愛情(歌声)を受け取るたびに、6人の眩い輝きに心がハレーションを起こしそうだ。彼女たちは歌っていた、「いつまでも僕ら輝こう」と。6人が照らす眩しい輝きを道標に、これからもいろんな境界線を超え、共に夢をつかみ続けようじゃないか。間奏では、フロア中から熱い熱いガチ恋口上がぶち上がっていた。歌詞に記した「君と過ごした長い日が僕の胸に光を宿す」の言葉のように、互いに求めあうことで輝きが増し、夢がリアルになっていく楽しさを知ってしまった今、これからも、ポラライトが放つ輝きの行く先に広がる景色を一緒に作り続けていきたい。

  さぁ、次は5大都市ツアーと新宿BLAZEでのツアーファイナルワンマン公演だ。3年目のポラライトの活動が、ますます楽しみになってきた。最後にメンバーが叫んだ「絶対にこの景色を忘れません」の言葉を噛みしめながら、この日に生まれた光を、また、いろんなところへ繫いでいこうじゃないか。


LIVE

LIVE

PHOTO:下山春香
TEXT:長澤智典


セットリスト
SE
『カレイドスコープ』
『Blank Dreamer』
『Love My Memories』
MC
『桜散る前に』
『ねんねんころりベイベー』
『コットンキャンディロマンス』
『シミラールックウィンター』
MC
『恋音バブリチュー』
MC
『ゆめもあくりあ』
『シースルーバングに誘われて』
『向日葵ダイアリー』
MC
-ENCORE-
『リアル』
『夏の約束』
MC
『僕らのポラライト』


★インフォメーション★

https://twitter.com/polalight_info/status/1701255151036907663
公式HP
https://polalight-official.com/live/

YouTube
https://youtube.com/@user-tm8bk5gd3j/videos
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