5月に加入を発表。新メンバーに本多しおりを迎え、新体制になったFES☆TIVE。彼女たちが、6月29日に横浜1000 CLUBで『FES☆TIVE新体制お披露目単独公演』を開催した。

　勇壮な祭りの音色響き渡るSEが流れだすのにあわせ、フロアに起きた熱いクラップ。その響きへ呼ばれるようにメンバーらが舞台へ姿を現した。

  新体制ライブの幕開けを飾ったのが、『ニホンバレデンセツ』。彼女たちは、最初からこの空間にアッパレと晴れ渡る熱狂を描き出す。いや、「祭り上がろうよ」と愛らしい姿と歌声で誘いをかけてきた。かわいいのレベルメーターが、通常でもMAXな彼女たち。フロア中の人たちは、最初から眩しくかわいいエナジーを全身に浴び、早くもわちゃわちゃと騒ぎだす。お馴染みの光景??でも、最初からクライマックスの熱狂にも似た興奮を覚えてこそFES☆TIVEのライブ。今宵も素敵な伝説を作りあげてゆくのか、期待に胸が高まる始まりだ。

　ここは横浜…という理由はあまり関係ない?!あり?!続いて飛びだしたのが、メンバーも観客たちも横モッシュに興じた『カンフーミラクル〜愛〜』。チャイナ系のメロやビートに触れ、気分が熱々と沸騰。舞台上の6人は「やっちゃちゃいな」と、この曲でもかわいい誘いをかけてきた。その甘い誘いが濃密だからこそ、とろみたっぷりのねっとりさに魅了され、暴れチャイたい気分。いや、フロア中の人たちが、メンバーらの動きにあわせ、一緒にステップを踏みながら大はしゃぎしていた。会場が一体になってキョンシーダンスをしながら左右へ移動をする様は、見ていて圧巻だ。

　本多しおりは、緊張しすぎて本番前に泣きそうになっていたことを、メンバーらがMCで報告。他のメンバーたちも、2日前まで5人編成でライブを行ってきたうえでの新体制お披露目ライブということから、いつも以上にみんな緊張感を持っていたことも伝えていた。

  超ハイパーなパワーとエナジーをぶつけるように飛び出したのが、『ハレとケ！あっぱれ！ジャパニーズ！』。6人のチャーミングに弾けた歌声が響きだすのにあわせ、フロア中の人たちも声を張り上げて大騒ぎ。サビでは、場内中の人たちがメンバーらと同じ動きをしながら熱狂を重ねれば、舞台の上ではしゃぎながら歌う6人に向け、熱いエールを次々とぶち込んでいた。凛々しい声で煽るメンバーらの声と躍動するダンスビートに感情をシンクロしながら、手にしたペンライトを大きく突きあげ、声を張り上げて騒く観客たち。この一体化した景色がアッパレだ。

  ひと足早く夏を呼び込み、フロア中へ爽やかな歌声の風を吹かせるように、6人は『夏色とりどリボン』を歌いだした。ロマンチックな気持ちで愛らしく恋心を歌うメンバーらとは裏腹に、フロアからは猛暑の夏のようなギラギラとした絶叫が飛びかう。彼女たちの熱い誘いや心地好い歌の風も、フロアにいると強烈な熱風に塗り変わる。でもそれが、「世界中で1番キミに恋してる」気持ちが呼び起こしたパワー。落ちサビの甘えた表情で恋心を伝える姿に胸がキュンとなる。最後の、「キミが好だよ」「俺もー」のやりとりも胸熱だ。

  『OIDEMASE!!〜極楽〜』のイントロが流れたとたん、フロア中からひと際熱い口上が飛べば、メンバーらの動きにあわせつつも、誰もが限界を超える勢いで、左右へのモッシュやその場でマサイをするなど、ここぞとばかりにアッパレなほど大はしゃぎ。「もーっともーっと盛り上がるのだ!」と彼女たちが熱い誘いをかけるたび、その想いを何倍にも増幅し観客たちは騒ぎまくる。フロア中の人たちが声を張り上げ飛び跳ねるなど、ここには楽しんだもの勝ちのアッパレな景色が広がっていた。 

  本多しおりの曲振りを合図に披露したのが、８月2日にシングル発売も決定している『HUMAN NATURE WORLD』。こちらも超絶爆裂したハイテンションナンバー。彼女たちは大気圏を突破する勢いと高い感情で、無敵な楽しさを次々とぶち込んできた。かなりテンション高くも挑戦的かつ挑発してゆく楽曲だ。メンバーらはかわいい声で歌いつつも、いつしか気合が漲りだしたのか、声が唸りを上げていた。それくらい、沸き立つエナジーをぶつけずにいれない楽曲ということだ。フロアでは、初見にも関わらず、早くも歌にあわせて掛け合いやリアクションを返してゆく人たちがあちこちに登場。さすが、その場を沸かすプロのお客さんたちだ。

 MCでは、八木ひなたと本多しおりが学生時代からずっと友達だったことも語っていた

  着替えを終えたメンバーたち。この日はさらに、シングルのC/Wに収録する新曲の『色違いサンダル』も歌唱。超絶アッパーな『HUMAN NATURE WORLD』とは異なり、『色違いサンダル』は、同じダンスポップチューンでも、巧みに緩急をつけた青春の香りが漂う胸キュンな乙女ソング。甘えた素振りを軸に据えながらも、時折見せるパワフルな姿も嬉しいインパクト。夏を舞台にしたこの曲、今年の夏のライブを彩る、素敵な青春高揚チューンになりそうだ。

  打ち上花火の合図で飛びだしたのが、哀切な、でも燃え盛る情熱を胸に抱いた『シダレヤナギ』。6人が気持ちを熱く込めて歌う姿に向け、フロア中からずっと熱い声が飛びかっていた。切ないのに無性に気持ちが熱く高ぶり、思いきり沸きたくなる。フロア中から途切れるごとなく絶叫が飛びかっていたのも、納得だ。

　メンバーらのフォーメーションを見て，「このフォーメーションはー」「やったー!!」という声がフロアから飛びだす。続いて歌ったのが『大江戸爆裂花火姫』。『シダレヤナギ』の後を受けて『大江戸爆裂花火姫』の流れが，エモい。恋する乙女のもどかしい恋心を、影から応援するように打ち上がる花火の音も印象的だ。勇気を振り絞ろうと胸を高ぶらす乙女の姿や、愛しい人へ向けて思い伝えようと張り裂けんばかりの声で歌う様が胸を揺さぶった。

　ライブは、早くも終盤へ。歌ったのが、片思いのロマンチックな恋心を、甘い声と想いを胸に届けた『夏リア旋律』。この日は、目の前に夏がせまっていた時期という理由もあるのか、夏ソングを多く並べていたのも嬉しかった。梅雨の季節という理由もあり、外はジメジメとした不快指数の高い夏模様。でも、この場に描いたのは、とても浪漫を覚える、恋に胸をドキワクさせる乙女たちが作りあげる晴れた夏景色。たとえ悲しい恋の想い出でも、彼女たちの歌い踊る姿に触れていると、不思議と晴れた、素敵な想い出の景色に見えてゆく。それだけ、歌っているメンバーらの気持ちが前を向いていたということか…。

　さぁ、ここからはラストスパートだ。6人は凛々しい声を響かせて『Landmark』を熱唱。情熱を抱いて駆けだす楽曲へ思いを重ねあわせたメンバーたちの熱情した歌声が、気持ちを前へ前へと突き動かす。彼女たちが気持ちを前に向け力強く思いをぶつけることで、見ている側の感情も熱く高ぶりだす。その姿を見ながら勇気が漲るのも、彼女たちが前向きなパワーを発揮していたからだ。

  最後に『マジカルパレード』が飛びだしたとたん、フロア中から熱い口上が飛びだせば、場内のあちこちに思いきり高く飛び跳ねる景色が広がりだす。フロア中にあふれだした眩しい輝き。場内ではしゃぐ一人一人が天の川を埋めつくす星以上に眩しい輝きを放っていた。6人を先導に、この空間にみんなでキラッキラの景色を作り上げる。騒がずにいれない。この楽しさを引き連れ、ここから新体制のFES☆TIVEが導く最高のパレードが続いてゆくと思えたら、ドキドキが止まらない!!!!!

 　アンコールの一発目にぶつけたのが、『人類！WE ARE ONENESS！』。進化を止まないFES☆TIVEらしく,この日も、6人編成と新たな姿に進化した彼女たちが、めちゃ明るいテンションと挑みかかるバトルな感情を胸に、この空間を熱情した景色に染め上げていった。メンバーと動きをシンクロしながら、フロアに熱を巻き起こす。まさにその場にいる一人一人が、この熱狂を生み出す最強の勇者たちだ。

　この日、最後に歌ったのが『しゃかりきトップランナー！』。メンバーたちは最強のかわいいを振りまきながら、フロア中の人たちをめちゃめちゃエモい気持ちに染め上げる。メンバーも観客たちも、互いにエールを交わしながら、この場に最高のワンダーランドを作りあげていた。誰もが、魂を燃やしながらはしゃぐ姿が胸熱だ。みんなで汗水飛ばしながら、この瞬間を悔いなく楽しむ様は、何度見ても気持ちを熱く騒がせる。途中に組み入れた、メンバーみんなで短距離走を競い合う様や、土光瑠璃子がバットでサインボールをフロアに打ち込むなどの遊び心も含め、最後までわちゃわちゃと騒ぎながら、FES☆TIVEは今宵の宴も楽しく笑顔で打ち上がっていった。

  ライブ後に、どこよりも早く『HUMAN NATURE WORLD』のMVを上映。今年の夏も、FES☆TIVEから目が離せない。



PHOTO: ポテヤマムラ
TEXT:長澤智典


<セットリスト(2023.06.29)>
・OPENING映像
・SE
M1. ニホンバレデンセツ
M2. カンフーミラクル〜愛〜
M3. ハレとケ！あっぱれ！ジャパニーズ！
M4. 夏色とりどリボン
M5. OIDEMASE!!〜極楽〜
M6. HUMAN NATURE WORLD(新曲)
M7. 色違いサンダル(新曲)
M8. シダレヤナギ
M9. 大江戸爆裂花火姫
M10. 夏リア旋律
M11. Landmark
M12. マジカルパレード
アンコール
M13. 人類！WE ARE ONENESS！
M14. しゃかりきトップランナー！
・新曲「HUMAN NATURE WORLD」MV(初公開)