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2023.05.31
美音

愛しい人への思いを胸にしながら歌う姿や声を、誰もがじっと見つめていた。いや、そうしていたかった。 「Galpo! Live Show Vol.22」  美音編

 5月17日(水)、秋葉原パームスを舞台に「Galpo! Live Show Vol.22」が行われた。出演したのが、セプテントリオン/シュユノトキ/RURUDiA/Tri-Sphere/美音。
  この日の模様は、「ニコニコ動画」でも生配信。ニコニコチャンネルの番組「Galpo! Live Show」に月額会員登録した方は、「Galpo! Live Show」で配信したライブ動画。さらに、スピンオフ配信のプログラム映像を見られる内容になっている。
 ここでは、美音のライブの模様をお届けします。 


美音

  美音のライブは、力強く躍動する姿で、こぶしファクトリーの『明日テンキになあれ』を歌う姿からスタート。彼女自身が胸に期待を抱きながら。いや、美音が胸の内に抱いていたのは、「楽しむ」という気持ちのみだ。彼女自身が『明日テンキになあれ』に詰め込まれた思いへ励まされるように、力強く歌っていた。触れた人たちの気持ちをぐっと力強く押してゆく声だ。美音の歌が、心に勇気を注ぎ込む。

   次に披露したのが、専門学校時代の仲間の「美音に歌ってほしい」という想いを受けて歌い始めた、オリジナル曲の『take a chance』。アップテンポのこの曲も、輝く未来をつかむためのチャンスをつかもうと、美音自身や、夢を抱いて頑張っている人たちの背中を「一歩踏み出そうよと」押してゆく楽曲だ。その歌を彼女が笑顔で、希望に満ちた声で歌うことで、自然と歌に翼が生えれば、その声を受け止めた人たちも、心の背中に翼を宿し、これまで以上に軽やかに一歩踏み出してゆく気持ちに染まっていた。

  続くオリジナル提供曲の『moment!』でも、美音は気持ちも、気分も弾ませながら、夢に思いを馳せるように歌っていた。つらさや苦しみさえも、今の自分を輝かせる糧になることを美音自身が体感してきたからこそ、強い自信や説得力を持って、その思いを歌っていた。自分を輝かせるうえで、夢を抱く気持ちを忘れちゃいけない。少しでも未来や、その先を見ているからこそ、その人は輝きを持てる。そんな気持ちを思い出させる、優しく心を押してゆく歌なのが嬉しい。

 後半では、バラードを魅力している美音の一面もしっかり披露しようと、ピアノの演奏のみを背景にした歌たちを披露。『線香花火』で美音は、切々とした声を響かせるように歌っていた。とてもシンプルな形だからこそ、彼女の揺れ動く声の表情がしっかりと伝わってきたのが嬉しい。ピアノの旋律と歌声のメロディーをシンクロするように歌う様も、見ていて印象深かった。フロアにいる人たちも、彼女の歌声にジッと耳を傾けていた。

 最後も美音は、しっとりとした演奏を背景に『いけないbaby』を切ない思いを胸に抱きながら、物語のヒロインに気持ちを染め上げて歌っていた。表現力豊かなシンガーとしての魅力を示すように、たとえ切々とした歌だろうと、彼女はしっかりと存在感のある姿を舞台の上で見せていた。愛しい人への思いを胸にしながら歌う姿や声を、誰もがじっと見つめていた。いや、そうしていたかった。

LIVE

PHOTO:大野 
TEXT:長澤智典


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