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2022.11.15
i+chip=memory

この気持ちを抑えるなんて出来やしない。いや、抑える必要などない。高ぶる気持ちを覚えるのなら、i+chip=memoryの歌声を相棒に、前を向く気持ちに変えていけばいい。 「FAZ vol.3」ライブレポート i+chip=memory編

10月9日に東京キネマ倶楽部で行われた「FAZ vol.3」。当日のライブより、i+chip=memoryのレポートをお届けします。

i+chip=memory

 舞台に姿を現したi+chip=memoryが『はじめてだよ』を歌いだしたとたん、この空間が一気に眩しい青春の景色に塗り変わった。誰もが無垢で無邪気だった少女や少年に戻り、ドキドキ膨らみ続ける恋心や、キュッと胸を揺さぶる気持ちを全身に覚えながら、その思いを胸の奥へギュッと押し込むように両手で抱き抱えていた。メンバーたちの仕種や視線が気になる。いや、その姿を見つつ、一緒に左へ右に飛び跳ねながら恋しい青春模様の中で溶け合っていたい。

 エレクトロ/トランスな激しいビートが流れだす。たとえそれが切ない感情だろうと、彼女たちは胸の奥から沸き上がる思いを前向きな輝きに変え、『笑顔の理由-ReStart-』を通して伝えてきた。歌が進むにつれ熱くなる、この気持ちを抑えるなんて出来やしない。いや、抑える必要などない。高ぶる気持ちを覚えたなら、i+chip=memoryの歌声に乗せ、前を向く気持ちにどんどん変えていけばいい。

  「みつけるんだボクにとって  キミにとって 幸せをきっと」と、彼女たちは甘えた愛らしい声で歌いかける。躍動したパフォーマンスを軸に据えたライブ姿にも強く惹かれるが、『StayAlive-それぞれのMemories-』のような、胸に秘めた思いを告白するように歌う楽曲にも心が強く惹かれ、歌詞に込めた一つ一つの思いを大切に抱きしめたくなる。メンバーたちの笑顔も、眩しく見えていた。それにしても、胸に響くいい曲多いよなぁ、i+chip=memoryには。

  最後にi+chip=memoryは、エッジの効いたエレクトロな音の上で、少し挑発するように『Memories-キロクとキオク-』を歌唱。「キミと一緒に過ごした時間」が、とても愛おしい。だから、その思い出の時間の記憶を、心の中に消えない記録として残したい。1曲1曲、気持ちを動かす歌に心を傾けながら、身体を揺さぶるダンサブルな楽曲に身を任せ、i+chip=memoryの描き出す世界の中で一緒に踊り続けていた。とてもドラマチックな、胸に一瞬一瞬を印象深く焼き付けるライブだった。この楽しさ、しっかり心にメモリーしておかなきゃ。


PHOTO: 永瀬一幸、大西基
TEXT:長澤智典

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