FEATURE
Finallyライブレポート!! 熱狂が支配した、メジャーへの扉を開いたFinallyのZepp Shinjukuワンマン公演。

「ライブモンスター」の異名を誇るFinallyが、 8月5日に、メジャー1st EP『door』をリリースする。それに先駆け、彼女たちは結成5周年とメジャーデビューのお祝いを兼ねて、さらなるステップを踏むための強い意志を示そうと、7月29日にZepp Shinjukuで「Finally 5th Anniversary & Major Debut One-Man Live『door』」公演を行った。この日はバンドを従えてということで、さらに迫力を増したFinallyのライブを体感できたのが嬉しかった。場内は、人が後ろまでぎっしりの状態。まさに、最高のメジャーへの扉をFinallyが開いたことを、先に伝えておきたい。
Finallyの観客たちは、とにかく熱い。Finallyの楽曲がBGMとして流れていた時点で、早くも楽曲に合わせて熱いコールを入れ、銘々に盛り上がっていた。場内は、開演前から早くも熱気に満ちていた。
流れ出した映像と荒々しいSEに乗せて、バンドメンバーが、続いてメンバーがステージに姿を現した。6人の姿を目にして沸き立つ声、声、声。そこへ…。
荒々しく畳みかけるように、スリリングかつ攻撃的な音が轟き出した。荒れ狂う演奏の上で、まるでキョンシーのようなゾンビダンスをメンバーが繰り広げだす。ライブは、メジャーデビュー作の表題歌『わすれらんねぇよ』から始まった。6人とも最初から気合と気迫のアクセルを力いっぱい踏むのは、もちろん。観客たちに殴りかかる勢いと意気込みでぶつかってきた。「わすれらんねぇよ」と高らかに歌う声が、観客たちの感情を熱く奮い立てる。だから、フロアからも野太い声がたくさん張り上がっていた。
無数のレーザーが飛び交う空間の中、彼女たちは『XXXXXX』を通して、さらに挑発するように雄々しい声を上げ、挑むような姿で迫ってきた。一魂を奮い立てるという言葉を体現するのに相応しいくらい、人ひとりから伝わる気迫がすさまじい。観客たちの肌や気持ちの襞を突き刺し、奥まで貫くような歌声やパフォーマンスだ。今のFinallyに、甘さや緩さなんて言葉は一切ない。つねにガチンコ勝負を仕掛ける彼女たちにとって、気迫満載でぶつかることこそが、ライブであるべき姿だ。
無数の炎が燃え盛る映像を背景に、6人は感情のエンジンをさらに熱く燃え上がらせて『他人火事着火マイクファイヤー』を叩きつけてきた。彼女たちが「Everybody screaming!」と叫ぶたびに、観客たちも感情をバーニングさせて声を張り上げる。Finallyはこの場に、触れたら火傷しそうなほどの灼熱の空間を作り上げていた。メンバーが「Everybody screaming!」と呼びかけるたびに、一緒に声を上げずにいられない。理性など軽く吹き飛ばし、燃え立つ魂を一つにし、熱狂という大きな空間を作りあげてこそFinallyのライブ。しかも今宵はバンド演奏を通したことで、いつも以上に身体がヒリヒリするような刺激を覚えていた。
荒々しいドラムのビートに絡みあう、ザクザクとしたギターの音。「彼女になりたかった」の言葉を合図に、 『彼女になりたかった。』が流れだした。もどかしい心模様を記した歌詞に合わせ、この曲で6人は、ときに切ない表情も見せるとはいえ、もどかしさを、いらだつ刺々しい歌声に変え、観客たちの心に突き刺してきた。この日のメンバーは、戸惑い、絶望へ陥る気持ちさえも、みずからを鼓舞する力にして突きつけていた。
「それそれそれそれ」と囃し立てる声を合図に、メジャー作に収録した最新曲であり、Finally流の和ダンスロック曲の『CHIRIGIKU』が流れだした。この曲では、Finallyの歌姫ことMegとRinkaのかけあう歌声を思いきり堪能できた。いや、2人をメインに据えてとはいえ、一人ひとりが感情を燃やしては、雅なロックナンバーに乗せ、散り際の線香花火の火花どころか、彩り豊かに燃え盛る火花をぶつけあい、華やかな景色を描きだしていた。
最後尾までぎっしりの観客たちの姿を見て、興奮するメンバー。最初のMCでは、「メジャーデビューという新しいdoorを開くライブにしていく」と宣言していた。そのうえで、Megが「ここはまだ通過点」と語れば、Harunaは「パワーアップしてここに立つことが出来ました。今日は、もっともっとFinallyを応援したくなるライブにする」と伝えてきた。Juriが「今日は集大成であり、未来に期待したくなる時間にしていく」と伝えれば、この日が誕生日のRinkaは、観客たちから「おめでとう」の祝福の声を受けつつ、「目標としていたZeppでのワンマンを叶えることが出来ました」と喜びの声を上げていた。Aoiが「今日は、わたしが一番楽しむからね。みんなと勝負しようか、負けねぇよ」と観客たちを挑発すれば、Tinaは「今日はみんなと一緒にdoorを開けたいと思います。一緒に開けてくれるかな」と、爽やかな声で呼びかけていた。
次のブロックは、最新曲の『メタモルフォーゼ』からスタートした。跳ねたファンキーなロックナンバーに乗せてメンバーが手にしたタオルをくるくる回しながら歌いだした。その姿と、身体や気持ちが跳ねる演奏に興奮を覚えた観客たちも、手にしたタオルや、みずからの拳をくるくると回していた。彼女たちは、跳ねた演奏に身を躍らせてタオルを振り回せば、ステージの上で弧を描くように盆踊り風のダンスも見せていた。この曲では、メンバーと観客たちが騒ぎたい気持ちを重ね合わせてタオルをぶんぶん振り回す景色が生まれていたように、Finallyのライブに新しいタオル曲が誕生した。新曲の『メタモルフォーゼ』は、Finallyのライブにファンキーなノリを描きだす最高のダンスチューンだ。
ハウリングしたギターの音を合図に、ドラムが躍動したダンスビートを刻みだす。その上で、ふたたび気持ちをおらつかせたメンバーが、『HATER』に乗せて激しく攻めだした。サビでエモい表情を見せつつも、彼女たちは『HATER』を通して終始凛々しい姿を示していた。巧みに転調しながら、攻撃性の高いドラマチックな展開を描く演奏の上で、ときにエモーショナルな歌声も響かせ、彼女たちは戦う姿勢のまま観客たちをずっと挑発し続けていた。
ギターの旋律に乗せて、「出かけるの? わたしの此処じゃないの?」と、Megが込み上げる思いを艶めいた声にして歌いだす。そこへドラムの演奏が入るのを合図に、メンバーが「キスしてほしい」と大胆に迫ってきた。新曲の『キスしてほしい?』は、艶めいた大人の色気を醸しだす楽曲だ。スリリングな様を描く曲調の上で、彼女たちはずっと色気の滲み出た声で「キスしてほしい」と迫り続けていた。熱くバトルするだけがFinallyのスタイルではない。感情の内側からムンッとする色気を放って挑発するのも、一つ階段を上がった今のメンバーに似合う姿。こうやって新曲の数々に触れていると、彼女たちが、新しい表現のドアをいろいろと開けだしたことを実感する。「キスしてほしい」と何度も挑発するように歌い踊る姿に、ずっと嬉しい興奮を覚えていた。
続く『アイドル讃歌』で6人は、ステージに横一列に並び、歌声のバトンをリレーするように、少しエモい声で歌っていた。生きることにまつわる思いをいろいろと歌にしている曲のように、「人は生きる」と何度も歌えば、一人ひとりが、『アイドル讃歌』をみずからの心に言い聞かせるように歌っていた。あきらめにも似た、どこかやるせない歌詞でありながら、それでも「生きるだけ」と歌うように、彼女たちはこの曲に、アイドルとして生きていくうえでの悲哀や決意を投影したのだろうか。もちろん、前を向く気持ちも伝わってくる。だから、「目の前を生きるだけ」と歌う声や言葉が、深く胸に突き刺さって抜けずにいた。
「“今"を生きていこう"過去"を超えていこう」と歌い出す『LANDSTAR』には、メンバーとファンが共に集うライブという場を大切に育みながら、一緒に歩み続けていく思いや姿勢を言葉にしている。彼女たち自身が、この曲を通してファンとの絆を強くすれば、ファンも、この曲に詰め込んだ思いを6人と分かちあいながら、ともに夢を追いかけてきた。だからこそ、Zepp Shinjukuという、通過点でありながらも、大きな目標の地に辿り着いたことの喜びを、互いに「Oh!Oh!Oh!」と声を重ね、共に歌い上げることで、この日も分かち合っていた。メンバーは、改めて、歌詞に綴られた思いを噛みしめながら、ときに「大丈夫」と、みずからを鼓舞するように歌っていた。その気持ちがダイレクトに伝わるからこそ、大勢の人たちが、思いを分かち合いたくて「Oh!Oh!Oh!」と歌い、叫んでいた。
Finallyは本当にいろんな人たちに支えられながら、ここまできました。みんなのおかげで、マジ最高の景色を見れています」と、彼女たちは、自分らを支えてくれたすべての人たちに感謝の思いを述べていた。そのうえで、「今度は、私たちがFinallyの音楽で、少しずつ思いを返していきます。Finallyの作り出す未来を応援してくれたら嬉しいです」と、力強く宣言していた。「メジャーアーティストになりました」と口にした言葉を通しても、6人ともただ喜ぶだけではなく、ここからさらに攻めたて、その言葉に相応しい実力と結果を示すグループになると言い聞かせていた。
その喜びと決意を歌にして示すように、彼女たちは「走り出せ 想いを握りしめて~鳴らせ 始まりの合図」と『Start Line』を歌っていた。みずからの気持ちを鼓舞しながら歌う声が、眩しい6本の思いの光となって全身に降り注いできた。煌めいたその光をつかもうと、場内から熱い声が次々と沸き立つ。6人が高く拳を突き上げ「Oh!Oh!Oh!」と歌う声に合わせて観客たちも拳を突き上げ、共に「Oh!Oh!Oh!」と歌い上げる。ときに観客たちだけが歌う場面も出てきたように、まるでチャントのような観客たちの合唱を、彼女たちは全身で受け取めては、くしゃくしゃの笑顔を浮かべていた。これが、5年間の歩みの中で培ったFinallyとファンとの絆。だから6人も、負けじと「Oh!Oh!Oh!」と声を張り上げていた。気持ちを一つに重ねあった最高の景色が、そこには生まれていた。
歌い終わり、Aoiが感動のあまり涙していたのも納得だ。この景色こそが、Finallyが、今、この場にいる理由の証明なのだから。
後半には、いつものFinallyのライブに欠かせない曲たちを並べてきた。メジャーというバッターボックスに立ったことを語ったうえで、6人は、思いきり表現のバットをフルスウィングする勢いで、『1か8か』を歌いだした。メンバーがくるくると両腕をまわす振りに合わせて、場内にも同じ景色が広がっていた。途中には、メンバーがバッターボックスに立って、ホームランをかっ飛ばす振りも見せ、それが未来の自分たちの姿だと伝えてきた。メンバーと観客たちが左右に大きく手を振る様や、両腕をくるくる回しながら一つになる景色を一緒に作るたび、胸が熱く騒ぐ。いつの時代でも彼女たちが見たいのは、こんなにも熱苦しくて眩しい熱狂の光景だ。だから、一緒に両腕をくるくる回しながらはしゃぎまくれば、それでいい!
次にぶつけたのが、Finally流のダンスロック/ディスコチューンの『アゲアゲええじゃないか!!!』だ。感情をアゲアゲに導くこの曲では、メンバーの「踊りたい奴から声出せ」の声に向けて、場内から「Yeah,Yeah」と声が張り上がる。彼女たちが、観客たちの盛り上がりたい気持ちをさらに鼓舞し、煽るたびに、場内から「Yeah,Yeah」などの声が飛び交っていた。途中には、メンバーと観客みんながしゃがみ、一緒にジャンプをするなど、最強にアゲアゲの空間をこの場に生み出していった。そこへ、この曲が続くとは…。
全員の高ぶった感情や燃焼力の高まった身体を、さらに熱く刺激し、筋力をパンプアップするように、Finallyはエクササイズ/スクワットナンバーの『うちらやっぱ最強じゃん?』をぶちかました。曲中、メンバーの股上げの動きに合わせて、場内でも同じく股上げをする様子が広がれば、6人と一緒に、頭に両手を添えスクワットする動きも見せていた。ときに、速度を上げた演奏に合わせて高速でスクワットをするなど、一連の運動へ彼女たちと一緒になって挑戦してこそ、「これこそがFinallyのライブだよな」という実感が高まる。この日は、リーダーのJuriが、数年前から更新を止めていた個人のYouTubeチャンネルを題材に、「更新が止まったこのチャンネルをふたたび動かすのか、止めるか決めてほしい。中途半端なままではメジャーに進出はできない」と攻められ、試練として、Juriが一人で高速スクワットを行う場面も生まれていた。途中に体力を使った遊び心も加えつつ、最後も、観客たちを巻き込んで股上げやスクワットをしながら、Finallyは一体感を持ったエクササイズなライブを繰り広げていった。彼女たち、やっぱ最強じゃん!
熱狂した空間へ、さらに畳みかけるように、Finallyは重量感のあるダンスロックナンバーの『Danger』をぶつけてきた。高く飛び跳ねながら歌うメンバーに合わせて、フロアでも大勢の人たちが声を上げ、会場の床を揺らす勢いで飛び跳ねていた。誰もが理性のストッパーを叩き壊し、熱狂という絆で結び合った心を一つにして飛び跳ねる。ほんと、Finallyらしいライブの景色が、曲を重ねるたびにこの場を染め上げていく。
「みんなと新しいdoorを開けることができてめちゃめちゃ幸せです」。最後にFinallyは、この日、みんなで作りあげた熱狂の景色を、絶対に忘れられない思い出として胸に刻みつけ、新しい扉を全力で開こうと、デビュー作のリードトラック『忘れらんねぇよ』をふたたび突きつけた。新しい扉を開くどころか、左右の壁にぶち当てて扉自体を破壊し、解き放たれた扉の先の景色へ、この場にいる人たちみんなを引き連れ、勢い良く駆けだすような様で、Finallyは、この場に熱狂した景色を作りだしていった。彼女たちが気合たっぷりに歌う「忘れらんねぇよ」の声が、本当に忘れられない。
Finallyは、「Finally 東名阪ツアー2026」と題し、10月より3カ月連続で東名阪ツアーを行う。内容も、【1周目/無料スリーマン】【2周目/ワンコインツーマン】【3周目/ワンマンライブ】と、場所も毎回に変えながら行われる。その理由は、https://tour2026.finally-official.com/をご覧になっていただきたい。メジャーへの扉を開け放とうと、彼女たちの挑戦する気持ちは何も変わらない。Finallyがメジャーへと進出したその意味や理由を、彼女たちはこれから証明していく。だからその姿を追いかけ、しっかりと瞼と身体に痛めつけて…焼きつけてもらいたい。


PHOTO:ヨシモリユウナ
TTEXT:長澤智典
セットリスト
『わすれらんねぇよ』
『XXXXXX』
『他人火事着火マイクファイヤー』
『彼女になりたかった。』
『CHIRIGIKU』
MC
『メタモルフォーゼ』
『HATER』
『キスして欲しい?』
MC
『アイドル讃歌』
『LANDSTAR』
『Start Line』
MC
『1か8か』
『アゲアゲええじゃないか!!!』
『うちらやっぱ最強じゃん?』
『Danger』
『わすれらんねぇよ』
<インフォメーション>
「Finally 東名阪ツアー2026」
スケジュール
【1周目/無料スリーマン】
10.23 愛知|名古屋 HeartLand
10.24 大阪|心斎橋 Pangea
10.31 東京|渋谷 Milkyway
【2周目/ワンコインツーマン】
11.13 愛知|名古屋 ell.SIZE
11.15 大阪|アメリカ村 BEYOND
11.23 東京|渋谷 Milkyway
【3周目/ワンマンライブ】
12.06 愛知|名古屋 SPADE BOX
12.20 大阪|LIVE SQUARE 2nd LINE
12.27 東京|神田スクエアホール
ツアー特設サイト
https://tour2026.finally-official.com

Finally
メジャー1st EP『door』
2026年8月5日(水)リリース
収録内容
わすれらんねぇよ
1か8か
キスして欲しい?
メタモルフォーゼ
CHIRIGIKU



