FEATURE
混沌少女単独公演「短命ナル我、命」公演レポート!!!
今年も、様々な形を持って単独公演を行ってきた混沌少女。彼女たちにとって2024年最後となる単独公演「短命ナル我、命」を、12月6日(金)目黒鹿鳴館で行った。
授業の始まりを告げるチャイムの音が流れるのにあわせて、革ジャンをまとった血で汚れた鋲付きの制服姿のメンバーらが舞台へ。とても礼儀正しい挨拶での始まりだ。だが‥。SEの『犯行声明』が鳴り,「拳を上げろ!!」の声を合図に、場内の空気は一変。3人と観客たちによる「Oi!Oi!Oi!Oi!」と絶叫のやりとりが始まった。
冒頭にぶつけた『MAD MAD GiRL』の時点から彼女たちはもちろん、フロアに足を運んだ観客たちも声を荒らげ、暴れ哮る。ド頭から絶叫と絶叫をぶつけあうバトルの様が展開。むしろ、それこそが混沌少女らしいライブの幕開けだ。「死にたい死にたい死にたい死にたい」「生きたい生きたい生きたい生きたい」と、メンバーたちは心に渦巻く混沌とした感情を声にしながら、気持ちも身体も前のめりに観客たちをけしかける。がなるように歌う3人の気合を込めた声。「Oi!Oi!Oi!Oi!」と激しく身体を折り曲げて歌い叫ぶその様に、魂が熱く揺さぶられる。
止まることなく『絶頂的崇拝乱痴気騒』へ。3人が声と荒ぶる感情を一つに、振りも交えて攻める姿に気迫を覚える。オラオラと煽る様を見せながらも、サビではエモい展開を描きだし、場内中の人たちも騒ぎまくり、狂いまくる様へ染め上げる。その様が胸熱だ。彼女たちは、ときに激しく頭を揺さぶり、今にもフロアへ飛び下りばかりの勢いで観客たちへ挑みかかる。メンバーと観客たちが騒ぎまくり、狂いまくる様は、本気で胸を熱く騒がせる。メンバーらの動きにあわせて、フロアでも手を左右に上げ下げをして騒ぐ様も、いい感じで狂っている。何時しかフロア中の人たちが、3人と一緒にシンガロングしながら暴れまくり、狂いまくっていた。
彼女たちの叫び声からスタートした『欠陥品ノ僕カラ君へ』では、スケバンスタイルの彼女たちが煽るたびにフロア中からも熱い声が上がり続ける。終始、狂ったように煽り続けるメンバーたち。気迫??いや、3人とも感情を剥き出しに、荒ぶる思いを鋭いナイフに変え、痛い言葉と一緒に観客たちを次々と突き刺してゆく。ただ煽るだけではない、そこには確かな主張や生きざまが込められている。彼女たちは欠陥品の自分たちを鼓舞するように想いをぶつけ、吐き捨てる。そうすることで、自分たちがここで生きていられることを証明するかのように…。
軋む奇妙な音が場内中に響き渡る。そこへ重厚な音が重なりだす。メンバーの叫びを合図に『きみがわるい』が流れだした。それを合図に観客たちが左右へモッシュすれば、メンバーらと一緒に思い切り身体を折り畳み、激しく声を荒らげだす。3人も両手でマイクをガシッと握りしめ、身体を激しく揺さぶり、身体中から歌や絶叫と一緒に荒ぶる感情を振り絞っていた。途中、ゆったりとしたダークな表情へ転調するなど、1曲の中へ巧に緩急の表情を付けながらも、3人は、今にも壊れそうな感情を全力でぶつけていた。
警報の音が鳴り響く。そこへ重なるマーチングのリズム。3人は『ステゴマリスト』の演奏に合わせ、舞台の上で行進し始めた。でも、ツーーッと音が鳴るのを合図に、3人は大声で「ス・テ・ゴ・マ!」と叫び、すべてを蹴散らす勢いを持って荒々しく煽りだす。ときに身体を激しくのけ反り、胸をえぐる痛い言葉の数々を刺しながら、3人は、今にもフロアへ飛び下りんばかりの姿で観客たちへ挑みかかる。感情と感情を、絶叫と絶叫を、胸を熱く揺さぶるエモい歌と歌とをぶつけあう。フロアでも大勢の観客たちが、何もかも蹴散らす様で身体をぶつけあっていた。
「Oi!Oi!」と煽りだすメンバーたち。その気迫が胸を熱く揺さぶる。「僕ら人間です」と何度も何度も連呼するたびに、3人の声の圧が上がれば、フロア中からも荒ぶる声が上がりだす。『ニンゲン・サークル』、重厚なグルーヴを描きだす楽曲の上で、3人は「僕ら 人間です~僕らはクソ人間」と自虐しながら、ここで生きている意味を激しく問いかける。轟音に身を任せて暴れればいいだけてはない、3人の身体の奥底から次々と突き出される、人の感情を揺さぶり、殴りつける言葉の数々に心を揺さぶられるからこそ、気持ちが奮い立ち、さらに気迫を込めて騒ぎたくなる。何故なら、僕らもまた、本能のままにしか生きられない糞な人間なんだもの。
『此畜声明』のSEが流れだす。革ジャンを脱いで血拭った制服姿でふたたび煽りだすメンバーたち。煽りと煽りの応酬。そこへ、ヒリヒリとした音も印象深い疾走さ満載の『此ノ世ハ闇ダラケ』を突きつけた。これまで以上に喉を引きちぎる勢いで3人は声を荒らげ、身体を激しく揺さぶり、刺激の強い言葉の数々を観客たちへ突き刺しながら挑みかかる。サビでは、胸をくすぐるエモい歌も登場。この曲でも3人は、胸をグリグリと抉る毒々しい言葉の数々を次々と突き刺し、腹黒い感情から黒い膿を次々と引きずり出してゆく。混沌少女の楽曲は、黒い歌声のメスで身体中を切り裂き、人として不浄した感情を次々と抉り出してゆく。それを吐き出したくて、フロア中の人たちも、ステージの最前へと次々と押し寄せて騒ぎ続ける。
続く『奇妙な目つき』でも3人は、みずからを狂気に侵された人間に染め上げ、自身の身体や感情を歌声のメスで次々と切り裂くように歌い叫んでいた。まさに気が狂っている姿??そう見せながら、しっかり観客たちを熱狂の嵐の中へ巧みに巻き込んでゆく様も、さすがだ。途中、心電図の音が止まるのを合図に、さらに3人はエモさを増してゆく。荒ぶる楽曲の中へ、共に口ずさみたくなる歌を巧みに差し込むところも混沌少女の楽曲の特色。3人が左右に身体を揺らすたび、フロア中の人たちが左右にモッシュしてゆく様も、いい感じで狂っている。
「誰か助けてくれませんか?」と3人が次々と声を重ねだす。『這い上がる世界』では、比較的歌系の表情を見せながら。「誰か助けてくれませんか?」「僕の声は届いていますか?」と、高く手を上げ、心の内にある孤独にさいなまれた感情を、みずからを傷つけるように歌い吐き出してゆく。一人一人が、混沌とした少女の気持ちを、確かな意志を持った姿を通して、煽る。 だから、惑う思いの中にも強い意志と存在感を覚えていたのかも知れない。
ここで初めてのMCへ。「ここへ至るまで苦悩を抱えてきた日々でした。こうやってステージに立って、みんなの顔を見て、あきらめないできて良かった気持ちでいっぱいになりました」と語ったのが魑魅魍魎。「混沌少女はまだまだ現実と向き合わないといけない。これからも私たちは全力で突き進んでいく」とも宣言していた。
そのうえで彼女たちは「哀しみの果て 僕らは行くよ」と、3人で声と想いを一つにエモーショナルに、沸き立つ熱い血潮のままに『哀しみの果て』を歌っていた。歌詞に込めた、いろんな壁を乗り越えてでも、けっして負けはしない信念を胸に、どんな逆境の中でも突き進む強い意志を、3人は真っ直ぐな想いのままに、大きく手を振りながら歌いあげていた。
「頭を振りなさい!!」の声を合図に飛び出したのが、『みなごろち』。自分たちが突き進む道を邪魔する奴らはすべてみなごろしにする勢いで突き進む。その意志を、3人は高ぶる声に乗せて、ときに腕をぐるぐると振りまわし、歌い叫んでいた。 フロアでは大きなサークルが誕生。ゆっくりとまわりながら、「みなごろしみなごろし」の声にあわせて、一緒に大きく声を荒らげていた。この一体感がたまらなく刺激的だ。「僕のことを邪魔する奴らはみなごろしだぞ みなごろしだぞ」と歌う3人の声に、「Oi!Oi!」と声を荒らげて荒ぶる感情をぶつけ返す観客たち。互いが全力で沸き立つ熱い血潮と感情をぶつけあう、それが混沌少女のライブのあるべき姿だ。
生声で叫ぶメンバーたち。「世の中にもの申す」「ゲコクジョ」のやりとりを合図に、『ゲコクジョ』へ。3人が肩を組むようにしながら身体を左右へ大きく振るたびに、フロアでも観客たちが同じ振りをしながら大きく横揺れしていた。観客たちを煽る3人に向け、フロア中の人たちが前へ前へと押し寄せる。「Oi!Oi!Oi!Oi!」としゃがれた声で全力で煽る彼女たちへ、フロア中の人たちも野太い声を張り上げ、高く拳を突き上げ「Oi!Oi!Oi!Oi!」と叫び続ければ、激しく身体を折り畳み続ける。誰もが前へ前へと押し寄せ、3人が身体中から放つ熱を全身で浴びていた。
終盤にも関わらず、ここで新曲の『我、命』をぶち込んでくる自信家なところが混沌少女らしい。この曲でも強い想いを込めた言葉の数々を、エクストリームでハードロック然とした演奏に乗せ、絶叫にも似た声で叩きつける。まるで、戦いを挑むような感情剥き出しの楽曲だ。自分たちの心の叫びや本気の魂を、3人はこの曲に乗せて一人一人の胸に突き刺してゆく。途中、巧みに転調しエモい様も見せながら、より剥きだしにした感情や歌に込めた想いを、一人一人の胸にしっかりと響かせていた。
「カリスマ、カリスマ、俺のカリスマ!!!」と気が狂ったように叫びあげる3人。混沌少女のライブの最後を飾ったのが、『 カリスマ』だ。扇子を振りながら歌い叫ぶメンバーらにあわせ、フロア中の人たちも扇子を手に暴れれば、3人と一緒に身体を激しく折り畳みだす。魑魅魍魎の「わたしはカリスマ」とのけ反って叫ぶ姿や、フロア中で無数の扇子が舞い乱れる様も圧巻だ。まさに、カリスマたちにかしづく観客たちによる、絶叫と熱狂の景色がそこには生まれていた。
混沌少女、2025年最初の単独公演「最後ニ目黒デ晩餐ヲ...」が、1月8日(水)に目黒鹿鳴館で決定。この日が、混沌少女にとって目黒鹿鳴館での最後のステージになるはず。こちらも見逃せない!!!
PHOTO:FAKE DAWN.
TEXT:長澤智典
セットリスト
チャイム
SE『犯行声明』
『MAD MAD GiRL』
『絶頂的崇拝乱痴気騒』
『欠陥品ノ僕カラ君へ』
『きみがわるりぃ』
『ステゴマリスト』
『ニンゲン・サークル』
SE『此畜声明』
『此ノ世ハ闇ダラケ』
『奇妙な目つき』
『這い上がる世界』
『哀しみの果て』
『みなごろち』
『ゲコクジョ』
『我、命』
『カリスマ』
<インフォメーション>
次回単独公演
Pretty One PRESENTS
2025年01月08日(水)
混沌少女2025現目黒鹿鳴館ラスト単独公演
「最期ニ目黒デ晩餐ヲ...」
会場:目黒鹿鳴館
OPEN19:00
START19:30
推しSPチケット¥13,000-(+1D)
SPチケット¥8,000-(+1D)パーカー付き
ADV¥2,500-(+1D)
DAY¥3,000-(+1D)
※公演詳細は今暫くお待ちください。
混沌少女 Information
https://konton-shoujyo.themedia.jp/
天下統一
https://x.com/ks_10katoui2
魑魅魍魎
https://x.com/ks_chi3mouryou
不朽不滅
https://x.com/ks_fu9fume2