FEATURE

2024.05.02

藍色アステリズム

「Galpo! Live Show Vol.28」EVENT REPORT。藍色アステリズム編

藍色アステリズムは、目の前にいる人たちに、けっして消せない希望の輝きをキラキラと降り注いでいた。

　 4月18日(木)、GOTANDA G4を舞台に「Galpo! Live Show Vol.28」が行われた。司会を、Mellowsの増井みおが担当。出演したのが、純真アムレット/Blancanie/Re:INCARNATION/藍色アステリズムの計4組。
この日の模様は、「ニコニコ動画」でも生配信。ニコニコチャンネルの番組「Galpo! Live Show」に月額会員登録した方は、「Galpo! Live Show」で配信したライブ動画。さらに、スピンオフ配信のプログラム映像を見られる内容になっている。同イベントの中から、僕だけの天使のライブの模様をお届けしたい。　　　　　　　　

藍色アステリズム

　SEに乗せて、舞台の上で軽やかに躍るメンバーたちの姿が眩しい。藍色アステリズムのライブは、切ない胸の内を零すように歌いだす『サヨナラ』からスタート。一人一人が胸に手を寄り添え、哀切な思いを零すように‥ではなく、そこへ強い意志を込め、哀しみを乗り越えるように強い声の色を持って歌っていた。躍動する楽曲の上で、不安や哀しみを吹き飛ばす勢いで、彼女たちは強い決意を抱いた声で歌いかける。凛々しさも抱いたその姿に触れ、胸が熱くなる。だからフロアにいる人たちも、声を張り上げ、舞台の上の4人(いつもは5人)に熱情した思いをぶつけていた。曲が進むごとに歌声に強さと決意が漲るのも、触れていて嬉しかったこと。

　一人一人が、リレーするように力強い声で歌いだす。駆けだした『リベンジフローライト』に乗せ、この曲でも4人は、もどかしい気持ちを振り切るように凛々しい声を響かせていた。メンバーらの表情からも強い決意が見えてくる。4人とも、歌詞に込めた思いに心を染めあげ、痛い心模様を振り切るように、駆ける楽曲に思いのすべてを乗せ、勢いと一緒に全部吹き飛ばすように歌っていた。最後、フロアから熱い口上が飛び交っていたのも印象的だった。

　続く『たとえば』でも、彼女たちは歌詞に込めた思いに心に染めあげ、躍動する楽曲に乗せ、どんどん気持ちに熱を注ぎ込みながら歌いあげていた。悲劇を輝きに変えてゆくではないが、たとえ痛い感情だろうと、痛む傷口へ輝く思いを塗ることで、どんな感情も藍色アステリズムは前向く力に変えてゆく。揺れ動く心模様や、未来を見据えた姿に触れ、一緒に輝きたくて、彼女たちのライブを求めてしまう人たちもきっと多いのだろうか。軽やかにステップを踏みながら、『たとえば』を歌うその温かい声にも、ずっと強い熱と意志が漲っていた。

楽曲が煌きだすのにあわせ、4人が声を一つに歌いだした。彼女たちの声に向け、フロア中から熱い熱いエールが飛び交いだす。藍色アステリズムは『シャンデリア』でも、胸の内に抱いた思いを大切にしながら。でも、その歌声に眩しい光を次々とまぶすように歌い、オーイングしてゆく。もちろん、そこにはファンたちの声や思いも混じり合っている。眩しさを増す4人の歌声を押し上げるように、場内から響き渡るかけ声も胸を熱くする。その声たちも力に、4人は歌声にエモさをどんどん加えながら、歌詞に込めた前向きな気持ちにも輝きを振りかけ続けていた。4人が思いを一つにして歌い、オーイングしてゆく様に、心が熱く奮えていた。

ファンタジックで華やかで、しかもシンフォニックな音色に乗せ、4人がフロア中へ眩い輝きを振りまくように『ファンファーレ』を歌いだした。一人一人の歌声が、彼女たちが歌う歌詞のひと言ひと言が、躍るきらめいたカラフルな音色たちが、どれも眩しい輝きを放っていた。シビアな現実を見据え、現状をしっかり飲み込みながらも、けっして心挫けることなくどころか、弱ささえ輝く糧にしながら、4人は自分たち自身の心に、そして、目の前にいる人たちに、けっして消せない希望の輝きをキラキラと降り注いでいった。だから、その思いを信じてみたくなる。

最後に藍色アステリズムは、熱情したラテンのリズムに乗せ、みずからも軽やかにステップを踏みながら『シュレーディンガーの夏』を歌っていた。4人とフロアにいる人たちが、ともに陽気な心に染めあげ、一緒にわちゃわちゃと笑顔で宴に興じていた。4人の躍る歌声へ誘われるまま、一緒に身体を揺らし、気持ちを熱く熱く染めあげよう。そして、現実を忘れ去るパレードへともに繰り出そう。藍色アステリズム、最後にこんなにもHAPPYに気持ちを染めあげてくれるとは。この曲に触れ低いる間中、心は常夏の楽園へと飛び、彼女たちと一緒にずっとずっと無邪気に宴へ興じていた。

LIVE

PHOTO:大野裕太
TEXT:長澤智典