FEATURE

2026.01.30
澤野弘之 / SennaRin

澤野弘之×SennaRin、ビルボードライブ東京で観客を魅了

映像音楽の活動をはじめ、アーティストへの楽曲提供、SennaRin(センナリン)と NAQT VANE(ナクトベイン)のプロデュースも手掛ける作曲家・澤野弘之。そんな澤野弘之と、自身がプロデュースを務める SennaRin による合同ライブ「澤野弘之×SennaRin Billboard Live PIANOUTA」が、ビルボードライブ東京にて開催された。
本記事では、1st ステージの模様を収めたオフィシャルレポートをお届けする。

2026 年1月26日(月)、Billboard Live TOKYO にて『澤野弘之×SennaRin Billboard Live PIANOUTA』が開催された。澤野弘之(Pf)、SennaRin(Vo)、田辺トシノ(B)、伊藤ハルトシ(Vc)という編成で行なわれた本公演は、2025年10月にリリースされたアルバム『PIANOUTA / Project【emU】』に収録されている「PIANOUTA」をコンセプトに、ピアノと歌を軸としたアコースティック編成で構成されたライブとなった。

澤野弘之が会場に登場すると、大きな拍手に迎えられ、ほどなくSennaRin もステージへと姿を見せる。1曲目は「Avid」。澤野のピアノは、1つひとつの音が明確な輪郭を持って響き渡り、SennaRin の儚げな歌声が会場の空気を一変させていく。チェロが美しく旋律に絡み、ウッドベースが低音に深みを与える。シンプルな編成でありながら、サウンドは自然と大きな広がりを持ち、後半に差し込まれた原曲にはない一瞬のブレイクでは、思わず息を呑む観客の姿も見られた。

続く「SHADOWBORN」では、ウッドベースとチェロが加わることでアルバム以上にダイナミクスが際立ち、SennaRinの歌声もよりエモーショナルな表情を帯びていく。「REVIVƎЯ」までの3曲は、切なく、感情の機微を丁寧にすくい取るような流れで構成され、ステージ上の4人が一体となって静かな緊張感を描き出していた。

MCでSennaRin が来場への感謝を述べると、澤野が“(自分を)紹介してくれないの?”と軽くツッコミを入れ、会場からは自然と笑いが起こる。“澤野弘之です”という挨拶も含め、2人の関係性が垣間見える和やかな場面となった。
「aLIEz」は、澤野のピアノが1音1音クリアに響きながら、SennaRinの感情をたっぷりと乗せたボーカルを支えていく。ロングトーンやフェイクが会場全体に広がり、チェロとウッドベースによるアンサンブルが楽曲に奥行きを与えていた。

「So ist es immer」「Bauklötze」では、繊細で血の通った音が客席へと届けられる。SennaRin の感傷的なハイトーンと、チェロの叙情的な旋律が胸を打ち、澤野のピアノは繊細さと大胆さを併せ持ちながら響き渡る。彼の楽曲の特徴であるダイナミクスの妙により、アルバムとは異なる美しさを持ったサウンドスケープがステージ上に描かれていた。

再びMCタイムへ。制作時の裏話も交えながら、澤野と SennaRin の掛け合いが会場の笑いを誘う。続く「LilaS」では温かみのあるアコースティックギターとベースがグルーヴを支え、ピアノもやさしく寄り添う。SennaRin の歌声は抒情的に響き、会場に穏やかな余韻を残した。

「Iris -BUBBLE-」は、4人による緻密なアンサンブルが際立ち、抑揚のあるサウンドが展開される。ここでも一瞬のブレイクが取り入れられ、その静寂がメロディの美しさを際立たせていた。「Till I」では、SennaRin がまるで涙をこらえるような表情を見せながらエモーショナルに歌い上げ、終盤にはギターのリズミカルなコードストロークと澤野のピアノが楽曲の熱量を引き上げていく。

MCでは、映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』への参加や、コンセプトEPのリリース決定をアナウンス。SennaRin とガンダム談義に花を咲かせながら、“次の曲はガンダムじゃないんです”という澤野の一言に、会場は再び笑いに包まれた。
「CALL」では、SennaRin が手を左右に振ると、それに呼応するように観客も自然と手を振り、会場の一体感が高まる。続く「Call of Silence」では再び抒情的な空気へと戻り、音数を抑えた編成だからこそ、1つひとつの音がより繊細に、そして説得力を持って響いていた。

ここで、澤野の Billboard Live 公演では恒例となっている観客が楽曲を選ぶリクエストコーナーへ。今回は「StarRingChild」「narrative」「Into the Sky」というガンダム楽曲が候補となり、国内外からの来場者の声が飛び交う中で「StarRingChild」が選ばれた。歯切れのよいギターカッティング、グルーヴィなウッドベース、躍動感のあるピアノというアンサンブルに、観客は自然と身体を揺らす。SennaRin の歌声も次第に熱を帯び、この夜ならではの高揚感を生み出していった。

「Missing Piece -WwisH-」では、やさしいピアノの音色から楽曲が立ち上がる。深みのあるチェロが抒情性を強め、SennaRin は観客1人ひとりの心に語りかけるように、想いを込めた歌声を届けた。ダイナミクスの幅を生かしながら、1つひとつの音を丁寧に積み重ねていくアンサンブルは、この日のコンセプトを象徴していた。
ラストは「ENDROLL」。映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の挿入歌として書かれたこの楽曲を、この日初めてフルサイズで披露。SennaRin は力強い歌声を聴かせ、静かな余韻とともに『澤野弘之×SennaRin Billboard Live PIANOUTA』は幕を閉じた。

澤野弘之の音楽といえば“壮大”という言葉が思い浮かぶかもしれない。この夜に描かれていたのは、その対極にあるようでいて、確かに同じ地平につながる表現だった。ピアノと歌を中心にしたシンプルな編成だからこそ、音は明確な輪郭を持ち、ミュージシャンの呼吸やタッチまでもが伝わってくる。澤野弘之という音楽家の振れ幅の広さと、SennaRinというボーカリストの“切なさ”の深度。その両方を静かにステージに刻み込む一夜となった。

ライブレポート:鈴木健也、Photo by 西槇太一

 

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<イベント概要>

澤野弘之×SennaRin Billboard Live PIANOUTA
開催日時:2026年1月26日(月)
 1st ステージ 開場 16:30 開演 17:30
 2nd ステージ 開場 19:30 開演 20:30
会場:ビルボードライブ東京
出演者:澤野弘之(Pf), SennaRin(Vo), 田辺トシノ(B), 伊藤ハルトシ(Vc)

《1st STAGE セットリスト》

  1. 01. Avid
  2. 02. SHADOWBORN
  3. 03. REVIVƎЯ
  4. 04. aLIEz
  5. 05. So ist es immer
  6. 06. Bauklötze
  7. 07. LilaS
  8. 08. Iris -BUBBLE-
  9. 09. Till I
  10. 10. CALL
  11. 11. Call of Silence
  12. 12. StarRingChild
  13. 13. Missing Piece -WwisH-
  14. 14. ENDROLL

 

<リリース情報>

澤野弘之「PIANOUTA / Project【emU】」
2025 年10月1日(水) 発売

Download&Streaming
https://sawanohiroyuki.lnk.to/PIANOUTA
CDはこちら
https://sawanohiroyuki.lnk.to/PIANOUTA_PKG

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① 初回生産限定盤(2CD+Blu-ray)
  品番・価格:VVCL-2795~7 / 8,250 円(税込)

② 通常盤(2CD)
  品番・価格:VVCL-2798~9 / 5,500 円(税込)

[2CD]
DISC 1 PIANOUTA

  1. 01. Avid
  2. 02. SHADOWBORN
  3. 03. DARK ARIA
  4. 04. REVIVƎЯ
  5. 05. aLIEz
  6. 06. So ist es immer
  7. 07. Bauklötze
  8. 08. Apple Seed
  9. 09. T:T
  10. 10. ThanksAT -PIANOUTA-
  11. 11. LilaS
  12. 12. Iris -BUBBLE-
  13. 13. Call of Silence

DISC 2 Project【emU】

  1. 01. “Attack on Titan” suite
  2. 02. “The Seven Deadly Sins” suite
  3. 03. “MOBILE SUIT GUNDAM UNICORN” suite
  4. 04. “GUILTY CROWN” suite
  5. 05. Inferno<×PT>

[Blu-ray] ※初回生産限定盤のみ
澤野弘之 LIVE [nZk] in Shanghai 2024

  1. [Introduction] Battle Scars Vo. SennaRin
  2. 01. IVORY TOWER Vo. SennaRin
  3. 02. βίος Vo. SennaRin
  4. 03. 最果て Vo. SennaRin
  5. 04. aLIEz Vo. mizuki
  6. 05. Keep on keeping on Vo. mizuki
  7. 06. Avid Vo. mizuki
  8. 07. CRY Vo. mizuki
  9. 08. TRACER Vo. Benjamin
  10. 09. Inferno Vo. Benjamin & mpi
  11. 10. Perfect Time Vo. mpi & Laco
  12. 11. THE ANSWER Vo. Laco
  13. 12. FAKEit Vo. Laco
  14. 13. Cage Vo. XAI
  15. 14. X.U. Vo. XAI
  16. 15. DARK ARIA <LV2> Vo. XAI
  17. 16. ninelie Vo. XAI
  18. 17. ətˈæk 0N tάɪtn <WMId> Vo. Laco
  19. 18. The Reluctant Heroes Vo. mpi
  20. 19. Call your name Vo. Benjamin & mpi
  21. 20. Zero Eclipse Vo. Laco
  22. 21. Barricades Vo. mpi & Benjamin & SennaRin
  23. 22. Call of Silence Vo. SennaRin
  24. 23. A/Z Vo. mizuki

 

<ライブ情報>

「澤野弘之 LIVE [nZk]009」
開催日時:2026年7月4日(土)開場 17:30 / 開演 18:30
会場:東京・NHK ホール (東京都渋谷区神南 2 丁目 2 番 1 号)
GUEST VOCAL:mpi、Eliana、XAI、SennaRin、Benjamin、mizuki、Laco (50 音順)

《オフィシャル先行 (抽選)》
チケット:全席指定 9,500 円(税込)
受付期間:2026年1月23日(金)18:00~2月8日(日)23:59
https://w.pia.jp/t/sawanohiroyuki/

 

<澤野弘之 - プロフィール>

映像音楽の活動をはじめ、アーティストへの楽曲提供・編曲など精力的に活動している。ボーカル楽曲に重点を置いたプロジェクト、SawanoHiroyuki[nZk](サワノヒロユキヌジーク)が2014年春より始動。プロデュースワークとしては SennaRin(センナリン)とNAQT VANE(ナクトベイン)を手掛ける。

オフィシャルサイト:http://www.sawanohiroyuki.com/

SawanoHiroyuki[nZk] オフィシャルサイト:http://www.sh-nzk.net/

SawanoHiroyuki[nZk]YouTube:https://www.youtube.com/user/SawanoHiroyukiSMEJ

X:https://x.com/sawano_nZk

instagram:https://www.instagram.com/sawano__hiroyuki/

TikTok:https://www.tiktok.com/@hiroyukisawano.official

 

<SennaRin - プロフィール>

特徴的な低音のハスキーボイスが魅力で、作詞やイラストも手掛けるマルチな才能をもつシンガー。アニメ「進撃の巨人」やドラマ「医龍」など、人気作品の劇中音楽を多数手掛けている作曲家・澤野弘之によるプロデュースで、2022年4月にメジャーデビュー。

オフィシャルサイト:https://www.sennarin.com/

YouTube:https://www.youtube.com/@sennarin_official

X:https://x.com/senna_rin

instagram:https://www.instagram.com/senna__rin

TikTok:https://www.tiktok.com/@sennarindesu